~ 確かな学びを目に見える活動へ ~

 2学期に入り、社会科「ごみのしょ理と利用」の学習に意欲的に取り組んだ。環境に配慮した高度な技術で、岡崎市は最大限にごみ減量ができる仕組みを確立していることを、児童は学んできた。ただ、どんなに優れた仕組みができていても、ごみを出す側の市民の意識レベルに問題点がいくつかあることに気付いている児童もいた。児童が首をかしげた場面が、ごみステーションに出されたごみの分別が正しく行われていなかったり、違う曜日のものが出されていたりする現実に直面したときであった。自分ではないだれかが頑張っているのではなく、自分たち自身が豊かな生活環境を作っていくのだ、という意識を高められるよう、調べ活動や児童相互の関わりを深めたいと考えた。3Rの具体例や最良の方法を考える場面で、積極的にチーム学習(細川小の研究の柱となっている手立て)を取り入れて多様な意見を出し合う機会を設け、仲間のよさを認め合う態度を養いたい。
 社会科単元の終末段階で考えた「ごみ問題に対する自分たちにできること」として、3Rの実行を挙げる子供が多かった。そこで、リサイクル、リユース、リデュースの具体的な取り組みとはどのようなものか、書籍、家庭での聞き取り、ウェブページを資料に一人調べを行った。その中には、「ペットボトルを溶かして衣類に再生する」など、自分の力で実現不可能なものもあった。実際に自分が取り組む活動を絞り込み、さらに「よりよい活動」となるよう、チーム学習でお互いにアドバイスをしあう学習を行った。
 個々に別の課題を持ち寄って話し合いに臨んだため、話がかみ合わない部分が多かったのは、反省点であった。しかし、「全校に呼びかける活動」「家族に協力を頼む」など、自分以外の人に考えを広めるという考えが多く出て、独りよがりの考えから思考を深めることができた。
 この冬休みに、自分が立てた計画に基づいて何らかの実践を行うことになった。自分の取り組みが本当に環境に役立っているとは、実感しづらい活動である。自己満足の報告もあるだろうが、無力感を味わう子供もいるだろう。それでも、やらなければいけないのだ、と切実感をもった活動が継続できるよう、3学期も続けていきたい。

 

報告者:細川小学校 高瀬 透先生