地域が好きで、地域を誇れる子の育成(奥殿小3年生の実践)
奥殿陣屋PR作戦
第二東名が開通し,学区の外れにサービスエリアができ,いろいろな所から人が集まって来るようになった。しかし,ほとんどの人は,サービスエリアが目的であり,奥殿学区は素通り状態である。そこで,サービスエリア帰りの人に,奥殿のよさを知らせ,立ち寄ってもらおうと,PR作戦をすることにした。
まず,社会科の「学校のまわりの様子調べ」と並行して,PRしたい場所を探し,話し合った。サービスエリアへの道の途中にあって,立ち寄り易く,いろいろな魅力がありそうな「奥殿陣屋」に決まった。学校から歩いて15分程度の場所にあり,バスの終点駅にもなっている。何回も,また,子ども達だけでも訪れることができる。知名度があり,子ども達が,探究していくには,最適な場所である。
「奥殿陣屋」には,2年生の時に,クラスで抹茶を飲みに行ったという話を聞いていたが,その1回しか行ったことがない子が半分いて,中の様子については,よく知らない子が多かった。そこで,まずは,どんなところか見学に出かけた。
見学後,PRできそうな,「奥殿陣屋」のよさについて話し合った。そして,個々に調べてみたいところを決め,2回目の見学をした。また,3回目は,陣屋の方と,バラ園を手入れしてみえる方に,魅力や苦労などの話を聞いた。1学期の終わりには,集めた情報を整理し,どんなことがPRできるかをまとめてみた。
2学期に入り,「もっとPRするところを見つけるには,どうしたらいいか。」について話し合いをした。インタビューがしたいという意見が多く出たので,とにかく「いろんな人にインタビューしてみよう」と4回目の見学をした。多い子は,30人近くの人にインタビューをすることができた。
お客さんにインタビューをした子は,「健康のために」とか,「写真を撮りに」とか,自分たちでは思いもつかなかいようなよさを見つけることができた。お店の人に聞いた子たちは,売る人の思いに触れることができた。その中から,詳しく調べたい個のテーマを見付けることができた。
次は,誰にどんな質問がしたいか目的を持ってインタビューに出かけた。現在,それぞれの聞いてきたことを整理し,まとめている最中である。
野菜売り場に野菜を卸している人を見付けてきたり,売店の人に勧められたお漬物の食べ方を試したり,休日に自分から質問をしに行ったり,イベントに参加したり,家族で食事に出かけたりと,「奥殿陣屋」に自ら訪れ,よさを体感したり,追究を深めたりと主体的に取り組む姿が見られた。その気持ちを継続させ,3学期には,パンフレット作りをして,広く発信していきたいと思っている。