プログラミング的思考を育てる

 昨今、プログラミング的思考の充実の必要性が叫ばれており、子供たちの学習にも取り入れられようとしている。そんな中で、パソコンを使ったソフトである「プログラミン」を使って、子供たちがプログラミング的思考を楽しく取り入れられるように授業を行うことにした。

 「プログラミング的思考」は、急速な技術革新の中でプログラミングや情報技術の在り方がどのように変化していっても、普遍的に求められる力であると考えられる。先を考えて計画をたてる力を付けることで日常生活の中にも変化は訪れるだろう。

 パソコンソフト「プログラミン」では、キャラクターを自在に動かし、背景の絵に合ったストーリーを組み立てる作業である。キャラクターに指示を出すのが自分であり、その指示が正しくなければ、自分の思うようにキャラクターは動かないため、子供たちは試行錯誤して、命令をたてた。パソコンのキャラクターが面白おかしく動くため、子供たちはプログラミンを使った授業をとても楽しみにしている。

 例えばななめにキャラクターを動かしたい場合、上に進む信号だけでは上手くいかない。子供たちは、そこで考えることで深い集中をする。上だけではなく、横の命令を同時に行うことが大切なのだと気付いた瞬間、子供たちは喜び、目は光り輝いていた。するとまた次は、自分が行いたい動きをどうすればキャラクターはしてくれるのかと子供たちは考えて、命令を送り続けた。

 ある児童のワークシートの振り返りを読むと、失敗しては、命令を消して修正を繰り返す作業は日常生活の自分の行動と重なりだすことに気づいた。日常では、よく失敗をし、先生や親に叱られるが、それを防ぐためには「どのように入力したらどのようになるのか」と先を見通して考える力が必要なのだと気付くことができた。

 「プログラミン」の授業が充実してくると、子供たちの作品の質も大幅に上がり、とても考え抜かれた作品ができてきた。見ている人にとって自然な動きで、面白い展開を準備しようとする子供たちの姿勢は、今後も大きく成長していくだろう。