井田小にいる生き物を調べよう

 井田小学校の中で、それぞれの場所に住む生き物を調べる活動を行った。その結果を、「生き物マップ」にまとめ、たくさんの生き物が井田小学校に住んでいることに気付いた。活動を通して、①「生き物を守っていくために、伝えたいこと」をそれぞれの班ごとに考えた。相手に伝えるための手段の1つとして、iPadを使った方法に注目した。そこで、iPadをもって担当場所へ行き、写真を撮り、「①を伝えるために、どんな写真を撮るか?」「写真を撮ってみて…くふうしたところなど」をプリントにまとめた。

 しかし、児童が撮影した写真では、何を伝えたいのかわからないものもあった。そこで、「自分の伝えたいことに合った写真かどうかみんなで考えよう」という学習課題を設定し、自分たちの写真が適切かどうかを考えた。

 例えば、ある班では、「ごみを捨てないでほしい」という伝えたい思いがあった。そこで、ごみを集めた写真を2枚撮影した。しかし、その2枚の写真は、同じような写真であったため、児童からは「2枚目はごみをどうすべきかの写真を撮った方がいい」という意見が出た。

 また、他の班では、「生き物の食べ物となったり、住みかとなったりする草を、むやみに抜かないでほしい」という伝えたい思いがあった。そこで、花を取ろうとする手が映った写真を紹介していた。児童からは「花を取ろうとしているところを撮ったのが良いと思う」「まず花だけの写真を撮り、次にむしり取ろうとする写真を撮れば伝わりやすいと思う」という意見が出た。

 学校の中に住む生き物を調べ、生き物マップにまとめることはどの班もできた。しかし、自分たちが伝えたいことが、見ている人に伝わるかどうかという視点が抜けていた。別の班の写真を見たり、自分の班と比べたりする中で、写真の効果的な使い方を学ぶことができた。

 今後は、自然の中で気になったものを観察したり、触れ合ったりする活動を通して、自然に親しむ心をはぐくむことはもちろん、調べたことをまとめたり、発信したりするときに有効な手立てを学ぶ時間を大切にしていきたい。