豊かな心を育む~米作り体験を通して~

 藤川小学校の5年生は、毎年米作り体験を行っている。今年度は、小久井農場さんに協力していただき、米作りについて学習を進めた。初めに小久井農場を訪問し、施設を見学させていただいたり、会長さんのお話を聞いたりした。会長さんから「お米のお父さんお母さんになって、大切に育ててほしい」という話を聞き、子供たちは米作りの意欲を高めた。

 

 小久井さんや学区の方々に教えていただきながら田植え体験を行った。3本、3㎝の深さ、30㎝間隔で植えることを意識しながら、お米のお父さんお母さんになったつもりで田植えを行った。子供たちは「大きくなってね」「元気に育ってね」と声をかけながら田植えを行い、1つ1つの苗を大切にしながら取り組むことができた。体験後の振り返りでは、「お米のお父さんお母さんになったつもりで、大切に苗を植えることができた。これからも生長を見守っていきたい。」という感想があった。

 

 田植え後は、月に1~2回程度田んぼに行き、自分が植えた稲の観察を行った。スケッチしたり、茎の長さや葉の幅の長さ、稲の周囲などを計測したりしながら観察を続けた。子供たちは、笑顔で自分が植えた稲の観察をすることができた。

 

 夏休み明けに、稲刈り体験を行った。お米のお父さんお母さんになったつもりで大切に稲刈りをした。子供たちは「大きく育ってくれてありがとね」「たくさんお米をつけてくれてありがとね」と感謝の言葉を述べながら稲刈りを行った。

 

 収穫したお米は、山の学習の炊飯活動で使用した。子供たちは1粒も落とさないように、大切にお米を扱っていた。どの子も「今まで食べた中で一番おいしい」と言ってお米を食べていた。子供たちは、米作りを経験し、農家の苦労について実感することができた。また、お米に愛着をもって育てたことで、食のありがたさについて考えることができた。