河合中学校の実践

 河合中学校の総合的な学習の時間は,基本全校生徒を縦割り班に分けて行っている。今年度の生徒数は,62名。今年度は,野外活動班,暖流29班,統計グラフ班,河中学区見回り隊班,表現運動・ダンス班,ホタル調査隊班の6つの講座に分かれて行っている。1班が7名から12名の少人数班で行っている。

 野外活動班は,夏休みに一泊二日の宿泊体験を行った。前もって調べた野外活動の知識を生かした宿泊体験となった。また,畑を耕し,畝をつくり,野菜を育ててこの宿泊体験のバーベキューで食べることができた。炭焼きにも挑戦し,この炭も宿泊体験のバーベキューで活用した。魚つかみにも挑戦し,ウナギを捕まえるために「うげ」を男川に仕掛けることもした。

 暖流29班は,12月にある「ふれあい訪問」という,学区のお年寄りのご自宅や老人福祉施設を訪れるための計画やそのとき使う輪投げなどのゲーム作りをしている。また,障害をもつ人たちと幸せに暮らせる社会について,自分なりの考えをまとめている。

 統計グラフ班は,夏休みに作品をつくり,愛知県統計グラフコンテストに応募し,上位入賞,全国コンクールへの出品・入賞を狙っている。テーマ決めから工夫をし,グラフの種類や配置,イラストのデザインなど,より伝わりやすい統計グラフになるよう頑張って作品作りを行った。

 河中学区見回り隊班は,学区内の寺社や史跡などを自転車で回りながら調べてきた。文化祭展示に向けてまとめをしている。よりたくさんの史跡を効率よく回るための走路計画をしたり,安全に自転車で回るにはどのようにしたらよいかを考えたりしながら活動した。

 表現運動・ダンス班は,3月にある東海ダンスフェスティバル出場・入賞を目指して,仲間のダンスのよいところに積極的にアドバイスし合いながら練習に励んでいる。自分が考えたステップを仲間に紹介したり,お互いにダンスを見合いながら練習したりすることで技能を高めていっている。

 ホタル調査隊班は,主に男川の魚や水生生物を捕獲し,学区の川の様子を調べている。これまでの成果は,オヤニラミやアカザなどの絶滅危惧種に属している生物を捕獲し,学校の吹奏で育てている。また,絶滅危惧種には属さないが,クサガメやオイカワ,ヨシノボリなどの在来種を捕獲した。絶滅危惧種が絶滅しないように,また,それらを含む在来種が数を減らさないように,これからも外来種がこの地域に流入していないかを調査を通し,監視していく。

 このように,少人数の学年を超えた縦割り班で,充実した活動を行っている。