水を育む森のはたらきを知り、森を守るための工夫や努力を考えよう

 男川小学校5年生の総合では、わたしたちの生活に深く関わる「水」について学習しています。今回は、サントリー「水育」事務局の方をお招きし、映像や実験を通して、自然のしくみや水を育む森の大切さを学び、未来に水を引き継ぐために何ができるのか考えました。

 Aの森とBの森を比較し、土のちがいによって、水の流れが変わってくることを実験を通して学びました。森に見立てた実験器具に水を流すと、ふわふわした軽いAの土は水を蓄え、地下に浸み込み、水をきれいにしていました。ずしっと重いBの土は、くっつき合って隙間がないため、表面を流れていき、汚い水が住宅地や海のモデルへ一気になだれ込みました。

 Aのような土にするためには、森の状態をよく調べ、2・3年地面に太陽の光を入れ、やわらかい土にすること、そして、6~7年かけて小さな虫が生きる中で、落ち葉や枯れ草を砕いていくことが必要だと教えていただきました。きれいな水をつくるには、30年もの長い年月がかかります。

 私たちが今使っている水は、過去から受け取ったものです。次は、未来にきれいな水を渡せるように、引き継いでいくことが大切です。児童は、お風呂の水を洗濯機で使うことや米のとぎ汁で床を拭くことなど、自分たちにできることを真剣に考えました。一人一人の努力をつなげ、水を守るリレーの選手になってほしいと思います。