恵田の自然・歴史・文化を学び、恵田の未来を考える

 本校の総合学習は恵田学区の豊かな自然や地域の教育力を生かした活動を中心に進め、学年の発達段階を踏まえて、地域の環境をとらえさせ、地域への愛着を深めるとともに、主体的に生きようとする子供の育成を目指している。その活動の中心は栽培活動で、4年生は「キウイ」、5年生は「米作り」、6年生は「ブドウや自然薯、コンニャクイモ」を栽培している。今回はその中でも5年生の米作りについて報告する。 

 本校では、毎年5年生が中心となり学校の近くの田んぼ(5aほど)を学区の方から借りて以下のように米作りを行っている。近年では児童数減少に伴って、4年生も次年度中心となって進めるために協力している。

 ○ 4月…田おこし(学区の方の協力)

 ○ 5月…代掻き(学区ボランティア、4,5年児童) ・田植え(全校児童と保護者、学区ボランティア)

 ○ 6月~9月…お世話(草取りや水の管理:校務員、役職、学区ボランティアが中心) 

※児童は観察活動を中心に行う。

 ○ 9月…稲刈り(全校児童と保護者、学区ボランティア)

 ○10月…脱穀(4、5年児童と学区ボランティア)

 ○11月…籾摺り(4、5年児童と学区ボランティア)

 

 5年生は、この米作りを通して学んだ「恵田の米作りの歴史」「米作りのたいへんさ」「収穫の喜び」などをグループや個人でまとめ、毎年11月下旬に行われる「学区収穫感謝祭」にて全校児童、保護者、学区民の前で発表し、学びを深めている。そして、収穫したもち米で餅つきをして、つきたてのお餅を児童や学区民に振舞ったり、残ったもち米を販売したりしている。

 この活動は子供たちだけでは決してできない。すべての活動には学区民や保護者の協力があってこそ可能となる。そのことは子供たちも十分感じていて、学区への愛着を育むことに十分な役割を果たしている。また、田植えや稲刈りは縦割り班を組み行っている。下学年の世話を上学年がすることで子供たちの関係もよいものになっている。

このような活動を今後も続けていくことにより、地域への愛着を今後も育んでいきたい。

報告者:恵田小学校 太田 亨先生