「わらびがり」

 本校の総合的な学習は「ふるさとタイム」と名づけられ、学区の自然の恩恵や季節感を感じとったり、地域の人々と交流したりすることによって、ふるさとを愛する心を育てることを目的の一つにしている。

 本校には、児童の保護者が小学生の時から経験している「わらびがり」という長い歴史を持つ全校行事があって、この行事の企画・運営を5・6年生が担当している。今年も「ふるさとタイム」をつかって、ワラビがでそうなところの探索から始まり、地主さんとの折衝、採ったワラビの処理方法の検討など、行事の成功に向けて、さまざまな活動を行った。子ども達にとっては初めてのことばかりの連続でずいぶん苦労が多かったようだが、この活動を通して、子どもたちは山や野原といえども地主さんがいて勝手に入ってはいけないことや、後のことを考えずにちぎることがよくないことに気づいていった。

 「わらびがり」の日の朝、通学団ごとに集合場所に集まり、山に入って1時間程度ワラビを採取し、10時頃に採ったワラビを持って登校した。その後、5,6年生が選別・箱詰め・値付け等を行い、午後、奥殿陣屋前に出店して一般の人に販売した。ワラビの採集にあたっては、よい採集場所を提供してくれたり、先に採られないようにロープで囲って看板を立ててくれたりと、地域の人の理解・協力が大きかった。