ふるさとの自然を守る(生平小6年生の実践)
~裏山の環境を調査しよう~
本校は、昭和57年に愛知県から「愛鳥モデル校」の指定を受けたことをきっかけに、本格的に全校児童で愛鳥活動に取り組み始めた。昭和63年には,本学区を中心とした地域が愛知県から「鳥獣保護区」の指定を受けた。さらに、愛知県野生生物保護実績発表大会には、昭和57年から連続して参加している。これらのあゆみの中で活動内容は、野鳥そのものの保護から自然を保全する活動に変わってきており、今では荒れた山林に手を加え、多様な生物がすめる環境にする里山保全活動にも取り組んでいる。そうした愛鳥活動も平成29年度で36年目を迎えた。
6年生では、特に自然環境を保護する活動に力を入れており、昨年度は、自然環境の調査として、「裏山森の健康診断」として、講師の方を招き、裏山の健康状態を調査した。すると、今まで自然豊かで健康だと思っていた裏山の人工林があまり健康ではないという事に気付いた。昨年度は、その調査を基に環境保全活動を行った。
今年度5月、6年生に裏山の環境保全活動について聞いてみると、「裏山の自然環境を守る活動を続けたい。」「人工林だけでなく、他の場所の環境も調べてみたい。」という声が上がり、人工林と竹林の環境調査を行うことにした。調査方法をインターネットで調べてみると、土壌を調べる方法として、「ハンドソーディング法」と「ツルグレン法」という、土壌動物抽出装置を使って調査する方法が見つかった。多様な生物がいる環境は、野鳥にとってもいい環境であることから子供たちはこの方法を使って探求していくことにした。
次に、子供たちは裏山の調査するポイントについて意見を出し合った。「竹林や人工林の日なたと日陰を比べれば違いがあるかもしれない。」という意見が出たことから、5ヵ所のポイントに分け、腐葉土を採取し、二つの方法で調べていくことになった。
子供たちは、自然豊かな環境を生かして、生物に関して探究していく機会を多く取りいれることで、身近な環境や学区の環境に思いを巡らし、地域愛を育んでいく。今年度も調査活動から、今の自分たちが環境のためにできることを探求し続けていきたい。