「緑を育てる子どもたち」

サクランボやハーブの苗を植えて「みんなの自然ハーブ園」作り

 

それまでの経緯。

 宅地化がすすむ小豆坂小学校の「学区探検」の中で緑を探すと、残された自然は少ないが、道路わきには、「ヨモギ」がたくさん生えていることを見つけた。そこで理科でも、校内や小豆坂農園のヨモギを取って観察したり、効能を調べたりした。「ヨモギだんご作り」や「ヨモギ風呂作り」を通して、「ただの草」だったヨモギが、生活の中では食用、薬草、魔よけの儀式などに使われる有用な植物だったことに気付いた。また、新芽はアブラムシの餌になっていることにも気付いた。さらに家の周りにいる虫たちと食べる餌を調べて、マップ化した。しかし、ここからは問題意識が出ず、環境学習に直結しなかった。

 

 環境学習プログラムに従って学校の中の植物や虫たちの生き物マップを作り、2学期初めには、「どこが一番すずしいだろうか」と予想させたところ、「運動場横の緑のあるところ。虫たちがたくさんいたから。」と、予想した。実際、運動場より気温が10度低いことが分かった。

 

 COP10の資料を使って「わたしたちに今できること」を考え、植樹活動に取り組もうという意欲が生まれた。「ハーブ園作り」はその一つである。植樹の理由を「学校の地面の温度をはかったら、木かげは28度、コンクリートは38度で、コンクリートは木蔭よりすごく温度が高いです。」「緑が増えると生き物がそこに住めるし、生き物にとって餌になるからです。」「緑は二酸化炭素を少なくしてくれる大切な働きをしているからです。」「緑を増やすと、緑がエアコン代わりになって、夏は涼しく冬は暖かくなります。緑があるということは、餌があり生き物が住めることです。」など、それぞれ自分の言葉でワークシートに書いている。なぜ、緑を増やす植樹活動をするのかという根拠を、自分なりにつかむことで、活動への見通しと意欲が高まっていった。ハーブはさし芽で簡単に増やすことができるので、少しずつ増やしたい。

 

 小豆坂農園でサツマイモ栽培を終えた土地に今度は、レンゲの種まきもした。

 

ハーブ園の植え付け


レンゲ畑の土おこし