「岡崎自然体験の森で,人間と自然との共生を考えよう」

 今年度,岩津中学校の1年生は2学期に,岡崎市の環境プログラムを参考にして「自然との共生」をテーマに学習を進めた。

 学区近くには,里山の自然を観察したり,人と自然との関わりを考えたりするのに恰好の施設である「岡崎自然体験の森」がある。自然体験の森を歩き,身近な自然の触れることで,自然との共生が自分たちの問題としてとらえられるように考慮した。

 学習の手始めに「岡崎自然体験の森」の職員の方から,身近な自然についての話をしていただいた。スライドなどを使って,自然体験の森に見られる樹木や草花などの様子を紹介していただいたり,自然を観察するポイントを教えていただいたりした。

 森を歩いて考えるポイントとして,「1本の木を見ると枝や葉がないところがある。それはなぜか。」「幹の途中が切られているにもかかわらず細い枝を出して生きている。これを見てどう思うか。」「葉や幹を虫に食べられた木,葉を食べる虫を食べる鳥,木に穴をあける鳥・・・これらのことから何を学ぶか。」などが挙げられ,生徒たちが目的意識を持って活動することができた。

 生徒は,4,5人の班ごとに,デジタルカメラを手に自然体験の森を歩いた。日頃見過ごしている木々の様子,つるの伸び方や実のつき方などを撮影しながら,よく聞く「生物多様性」や人間と自然との関わりを考えることができた。

 2学期の終わりには,班ごとに,森で体験したこと,考えたことを模造紙にまとめ発表した。人の手が入っている森を改めて見直すことで,人間と自然との共生の意味の一端に触れることができたと思う。