071119「信」:広い海へ出てみよう~さかなクンの言葉から学ぶこと~
今日は全校5時間授業でした。先生たちは、明日の授業研究会に向けて準備を進めました。 明日の授業で、矢南っ子のみなさんが輝いてくれることを願いながら…。 そして今日は、「自分に自信をもってほしい」という思いを込めて、みなさんに紹介したいお話があります。
「さかなクン」みんなは知っているかな?話し方や仕草はユニークで、まわりの人と少しちがうと感じると思います。子どものころもやはりちょっとちがう感じがする子だったようです。中学生になったさかなクンは吹奏楽部(すいそうがくぶ)に入部。
そのとき、さかなクンは「へぇ~!いい部活があるものだ。水槽(すいそう)学部か!」と思い、すぐに入部したそうですが、そこでいやな思いをいっぱいしたそうです。
ところが、中学校時代にカブトガニをそだてることに成功したことが、自信につながりました。育てるのに必要な海水運びは、お母さんが手伝ってくれたそうです。また、このことがニュースで取り上げられ、さかなクンのメジャーデビュー第一歩となりました。
また、ある本を読んでいたら、さかなクンの「言葉・体験・考え方」が紹介されていました。
◆中1のとき、吹奏楽部で一緒だった友人に、だれも口をきかなくなったときがありました。いばっていた先ぱいが3年になったとたん、無視されたこともありました。突然のことで、わけはわかりませんでした。
◆でも、さかなの世界と似ていました。たとえばメジナは海の中で仲良く群れて泳いでいます。せまい水槽に一緒に入れたら、1匹を仲間はずれにして攻撃(こうげき)し始めたのです。けがしてかわいそうで、そのさかなを別の水槽に入れました。すると残ったメジナは別の1匹をいじめ始めました。助け出しても、また次のいじめられっ子が出てきます。いじめっ子を水槽から出しても新たないじめっ子があらわれます。
◆広い海の中ならこんなことはないのに、小さな世界に閉じこめると、なぜかいじめが始まるのです。同じ場所にすみ、同じエサを食べる、同じ種類同士です。
◆中学時代のいじめも、小さな部活動でおきました。ぼくは、いじめる子たちに「なんで?」ときけませんでした。でも仲間はずれにされた子と、よくさかなつりに行きました。学校から離れて、海岸で一緒に糸をたれているだけで、その子はほっとした表情になっていました。話をきいてあげたり、励ましたりできなかったけれど、だれかが隣にいるだけで安心できたのかもしれません。
◆ぼくは変わりものですが、大自然のなか、さかなに夢中になっていたらいやなことも忘れます。大切な友だちができる時期、小さなカゴの中でだれかをいじめたり、悩んでいたりしても楽しい思い出は残りません。外には楽しいことがたくさんあるのにもったいないですよ。広い空の下、広い海へ出てみましょう。
学校生活を通して、矢南っ子のみなさんにも、広い空があり、広い海へとつづく道がひらけていることを知っていてほしいと思います。 自分らしく、のびのびと、そして誰かのそばにそっと寄り添える、そんな優しさを大切にしていきましょう。
