令和5年6月29日(木)、農協の方々に来校いただき、4年生が菜種の搾油体験を行いました。毎年、本校の4年生が行っている体験活動ですが、今年度は、「なのはなプロジェクト」の一環として位置付けて取り組みました。

まず、体育館にブルーシートを敷いて、乾燥した菜の花を足で踏んで、まずはおおざっぱにさやと菜種を分けました。足で踏むとカサッパキッと乾いた音がして心地よかったのか、子供たちは休むことなく飛び跳ねていました。そして、ブルーシートに小さな黒色や茶色の菜種が転がり出てきました。

 

次に、唐箕(とうみ)で、風の力を利用し、さやの欠片や小さなごみと菜種を分けました。ハンドルを回すと、下からザーッと菜種が勢いよく落ちてきました。さやの欠片などは、軽いので風に運ばれて、菜種と分けられました。子供たちは「種が出てきた!」と、菜種の排出口に手を差し伸べて喜んでいました。

 

 

最後に、菜種を油搾りの機械に入れて動かすと、油が一滴一滴絞り出されてきました。また、別の所からは油かすがにゅるっと出てきました。「香ばしいにおいがする」と、初めて嗅ぐ搾りたての菜種油のにおいに感動していました。油かすを触って「あったかい!」「ぽろぽろする!」と驚いていました。

 

 

搾る以外の菜種は、農協の方々と中部っ子が協力して集めました。そして、ビニール袋に小分けにして一人一人に菜種を分けてもらいました。また、4年生が育てているツルレイシの肥料として、油かすをもらいました。

 

 

 

農協の方の話では、五畝(ごせ)、約500平方メートルの葉の花畑から、90kgの菜種がとれ、約70Lの菜種油が搾れたとのことでした。子供たちは、それが多いのか少ないのかは、ピンときていないようでした。

 

教室に戻ってから、体験活動のまとめをしました。ノートには、「いいにおいがした」「今日もらった菜種を植えて、もっとたくさん採りたい」「とうみの仕組みを調べたい」「菜の花についてもっと知りたい」などと書かれていました。今後の子供たちの菜の花に関する探究活動がどのように展開するか楽しみです。このように、地域のことを体験的に学ぶ活動は、「ちゅうぶがだいすきな子」の育成につながると信じています。

 

六ツ美地区は、大正から昭和30年代頃まで、菜種の生産が全国一だったそうです。春になると、見渡す限り菜の花で黄色に彩られ、西尾の羽角山から中部小の方面を見ると、それは見事な眺めだったと、地域の方がおっしゃっていました。校歌にも「菜の花のさきさきて」と歌われているその原風景を、この目で見てみたいと思いました。