ほくと川に生きものをさがしにいこう -細川小2年-

【単元のねらい】

  • 学区にある川に興味をもち,見つけたり,飼ったりしてみたい生き物に目を向け,自然に親しもうとする。(関心・意欲・態度)
  • 生き物の飼育の方法について調べ、それぞれの生き物にあった飼育方法を考えることができる。(思考・表現)
  • 北斗川には,いろいろな生き物がいて、その生き物には、それぞれ住みやすい場所があるということに気付くことができる。(気付き)

 

【実践の様子】

 5月初旬、小学生としての1年を終え、学区の様子を少しずつ知り始めた本学級の子供たち。学区の中で、「1番行ってみたい場所は?」と聞くと、1番多く挙げられたのが「北斗川」。そこで、北斗川で「やってみたい」ことを探しに、まずは、北斗川へ探検に行きました。

 「北斗川探検隊」になりきり、「①北斗川のどんなところで?」「②どんなことをしたい?」「③何を使う?」の3点に絞って、カードを持って、北斗川探検に出かけました。行ったことがない子はもちろん、行ったことがある子も、川の中へ入りたくてうずうずしている様子でしたが、この日は、川の中へ入ることはしませんでした。「川の中に魚がいたよ。」「たくさん貝がいたよ。」「お花や色んな草があったから、草むらでお花摘みもできそう。」など、やってみたい遊びをたくさん見つけることができました。

  「やってみたい」「してみたい」という思いをもった子供たちでしたが、その日は、「遊びカード」を作成するだけにとどめ、次時に発表する場をもつことにしました。

 

 「遊びカード」には、「やってみたい」「してみたい」遊びの絵を描きました。そして、探検の1週間後、「たくさんの『遊びカード』を、どうやってまとめたらいいのか、博士に相談しました。」と言って、TTの高沢秀昭先生と共に、「北斗川○○マップをつくろう」という授業をスタートさせました。

  「遊びカード」は、やってみたい、してみたいと感じたことをどんどんと表現できるように、上限を決めませんでした。児童Aは、「8枚書いたよ。」と、たくさんのやってみたいことを見つけてきました。 そのため、作成したマップに全部を貼りきれなくなってしまいました。さらに、やってみたいことは言えても、「どこでしたいのか」「どうしてやりたいのか」ということを伝え合うことを難しく感じる子もいました。

  しかし、この学習以降、子供たちからの、「早く北斗川へもう一度探検へ行って、色々な遊びをしたい。やってみたいことがある。」「早く川の中に入りたい。」「冷たいから気持ちいいだろうな。」という声が聞かれました。子供たちの高まった気持ちを実現させるために、もう一度生き物探しの道具を持って探検に出かける計画を立てています。次の探検 が楽しみです。

 

☆内容(7)「動植物の飼育・栽培」については、学習指導要領の解説に、「2学年にわたって取り扱うものとし、動植物への関わり方が深まるよう継続的な飼育、栽培を行うようにすること」と書かれています。これは、自然事象に接する機会が乏しくなっていることや生命の尊さを実感する体験が少なくなっているという現状を踏まえてのことです。細川小学校では、子供の思いや願いを大切にして、北斗川に探検に出かけ、子供が自ら川の生き物を飼育したいという気持ちになるようにしています。この「~したい」という気持ちが長期の飼育活動を可能にします。すばらしいですね。
生き物を飼育する中では、時には、生き物の死に直面することがあります。これをタイムリーに取り上げて、どうしてんじゃったのだろう」と話し合いの場をもったり、「死んでしまった○○にお手紙を書こう」などという活動をしたりすると、生命の尊さを実感することができます。問題が起きたときがチャンスです。その問題を子供と一緒に考える機会をもつといいですね。