あきの むしと ともだち -六ツ美北部小1年-

【単元のねらい】

  • 身の回りの動植物に関心をもち、それらを大切にする心を育てる。
  • 校内や学区の虫などの自然を調べる活動を通して、生物がどうのような環境で生きているかを考えることができるようにする。
  • バッタなどの虫の飼育や観察を通して、生物と自然の関わりや生物のすみやすい環境などについて気付き、自然への愛着を深めたりできるようにする。

 

【実践の様子】

 本校では毎年1年生の生活科で、「あきとともだち」になるための活動を進めています。

 9月17日、学校近くの菜の花公園へでかけて虫取りを行いました。絶好の青空のもとで、1年3組・4組の子どもたちはおおはしゃぎです。虫が好きな男の子は草の中を分け入るようにみつめてばったを探しています。虫が苦手な女の子は、どこか遠くから網をもってながめている模様。「それじゃあなかなか、つかまらないよ。」と声を掛けると、近くにいた男の子が「バッタって鳴くんだよー!」と教えてくれました。みんなで耳をすませてみると・・・

「ジー――・・・・」

「シャーシャーー・・」

 草むらからいろんな音が聞こえてきます。音のするところを探すと見つけやすいですね。草むらの中は秋の虫たちの、のど自慢大会です。

 学校に帰ってからは、自分の虫かごが、バッタたちのすみよい家になるようにみんなで考えました。虫が大好きな男の子が、「パックの中に餌をいれると餌が汚れないんだよ」、「かくれるところがあるといいんだよ」と教えてくれました。他にも草が枯れないように水を含ませた綿を茎にまいたり、土を湿らせたり、アイディアはつきません。

 数日が経ち、かごの中をみていた子たちが大騒ぎをしています。「先生!コオロギがバッタを食べちゃったよ!」びっくりして、みんなで見てみると、もうバッタは頭しかありません。クラスの中は騒然となりました。「バッタは食べられちゃってとてもかわいそう。だけどコオロギも一生懸命にいきているんだもんね。」「コオロギとバッタは一緒にしちゃダメだったんだ・・・。」とても衝撃的な事件でしたが、そこから子どもたちが考えたことはとてもたくさんありました。

 今教室の虫かごの中にはコオロギやバッタが生んだ卵がたくさんあります。「いつ、この卵から赤ちゃんが産まれてくるのかな?」と、子どもたちはわくわくしてその時を待っています。

 

●公園で友達と虫を捕まえたり、虫の声を聞きながら探したりする様子が、とても生き生きと

しています。虫が大好きな男の子がリーダーとなって、よりよい虫の育て方についてみんなで考えていく姿もいいですね。コオロギがバッタを食べてしまったり、コオロギやバッタが産んだ卵が残っていたり・・・命について実感を伴って学ぶよい活動となっています。(生活・総合指導員)