【児童の思いや願いを育てる手立て】

  • 児童一人ひとりのあさがおという気持ちを持たせるため、名前をつける。
  • 児童の何気ないつぶやきから、学習課題を設定する。

 

おおきくなあれ、みんなのあさがおを むしからまもれ 1年生

 岡崎小学校の1年生は5月にあさがおの種をまきました。毎日忘れずに水やりをしたおかげで全員芽が出てきました。

 ある日、水やりをして教室に帰ってきた児童が言いました。

「先生。あさがおの葉が虫に食べられてる」

「あさがおがかわいそうだよ」

 そのつぶやきから、今回の学習課題である、むしからまもろうという課題が設定されました。

 そして子どものあさがおに対する愛情、咲いてほしいという願いを大事にする為、そして情緒的なかかわりと知的な気づきを大切にするため以下の授業を行いました。

 まず児童に自分のあさがおに名前をつけることで、自分が責任を持って育てると言う意識を高めました。

 その後児童は、本であさがおについて調べたり、家で野菜や花を育てるコツを聞いてきました。

 そしてそれぞれの考えを発表して、薬をまく(とうがらしエキス、牛乳を混ぜたもの)という意見が多かったのですが、昔とうがらしを使ったら枯れてしまったという体験を話した児童の言葉から、自分たちで虫を取るのが一番いいのではないかという意見にまとまりました。

 そこで、その決意を確かなものにする為に児童ひとりひとりが、あさがおに手紙を書くことになりました。

 

●子どもたちの素直な気持ちから生まれたつぶやきを拾い,設定された学習課題。最後は薬に頼らず自分たちの手で虫を取り,あさがおを守ろうという気持ちは,毎日忘れずに水やりをしたり名前をつけたりした大切なあさがおへの思いからのものだったのでしょう。そんな,子どもたちの優しさを感じる実践です。(生活・総合指導員)