あきとふれあおう! -連尺小1年-

【単元のねらい】

  • 生活や身近な自然から落ち葉や木の実,草花などを見付けたり,それを使って遊んだりしようとする。(関心・意欲・態度)
  • 秋の色,におい,音を生かした工作や遊びをする。また,友達から工夫を学んだり,自分の工夫を伝えたりする。(思考・表現)
  • 秋の自然と関わって遊びながら,自然の様子に変化があることに気付いたり,自然で遊ぶことの楽しさに気付いたりする。(気付き)

 

【実践の様子】

 秋ってどんな季節かな。連尺小1年生は,学校内や身近な場所に秋を見付けに行きました。「みどりのはっぱの中に,赤いはっぱがあったよ。」「あかやきいろのものがたくさんあるね。」「葉っぱがしわくちゃだったよ。さむいのかな。」と,秋の季節の特徴に気付くことができました。

 

 次に,子供たちが秋の特徴として気付いた“あきのいろ”を集め,名前をつけました。「バナナ色」「かぼちゃ色」「おいも色」「りんご色」「こげぱん色」など,秋の色に様々な名前をつけました。また,「あきのいろ」を集めた子供たちは,「秋の音も集めたい!」「秋の形もたくさんあるよ」と色とは違う視点での秋に目を向け始めました。そこで,“あきのおと”と“あきのかたち”も見付けました。音では,枯れ葉を踏むときの「カリカリ」「シャキ」「パリ」という音や,形では,葉が「ほそながい」「やせている」ものがあるなどの気付きがありました。いろ・おと・かたちの3つの視点で,子供たちは秋の深まりを感じることができました。

 

 教室中に秋の素材がたくさん集まってきました。先生が,その一つであるまつぼっくりを使ってお手玉を見せると、「あきのものでにおいやおとをかんじてあそびたい!」と自ら課題を設定することができました。素材の特徴を生かした遊びを模索する中で,子供たちは自分と自然とのつながりだけでなく,自分と友達とのつながりに関心を持ち,遊びが広がっていく様子が見られました。

 

 今後は、見付けた遊びに一工夫加え,お面や人形,飾り,遊ぶものを作っていき,幼稚園や保育園の子供たちを招待し,秋祭りを開催する予定です。幼稚園や保育園の楽しませようと,頑張っています。

 

☆「いろ」から入り、「かたち」や「おと」という他の視点に目を向け、秋の特徴に気付くことができるようにしているところがいいですね。諸感覚を使って、身近な自然を観察したり、関わったりする活動を通して、子供たちは四季の変化や自然の面白さ・神秘に気付いていきます。このように、低学年までに身体全体で自然と触れ合い、感性を磨いていくことがESDの基盤になります。また、先生が松ぼっくりのお手玉を見せ、子供たちの「秋のものを使って遊びたい」という思いを引き出しています。子供たちの思いや願いを大切にする生活科では、こうした教師の出が大切です。