「学区のステキをはっけんしよう」 -六南小2年-

【単元のねらい】

  • 学区にある商店、会社、工場、公共施設やそこで働く人に興味を持ち、進んで調べようとする。
  • 探検で見つけたことや分かったこと、考えたことを分かりやすく工夫して伝えることができるようにする。
  • 学区のよさや人々の思い、自分とのかかわりに気付くことができるようにする。

 

【実践の様子】

 六南小の学区は、南北に細長く、すべてをまわろうとすると相当な時間数が必要となります。そこで、学校に比較的近い地域を中心に、お店や会社・事業所がどれだけあるのか、どんなお店なの かを、子どもたちと一緒に調べることにしました。

 

 まず最初に、学校周辺の住宅地図を見てお店・会社らしきものをみんなで出し合い、そこに行ったことがある子や通学路上でいつも通っている子から話を聞きました。印をつけていくと、80近くありました。その中で、半分以上が何をしている所かよくわからないお店や会社でした。

 

 そこで、実際に歩いてみて、まず外からながめて何をしているところか調べることにしました。 2時間かけて80近くを急いで見てまわりました。看板や店の雰囲気から食堂とか車を扱っている所などと新たにわかったこともありましたが、やはり何をしている所かわからないお店や会社もまだまだありました。

 

 今度は、80近くある中から、自分が訪問してみたいお店や会社を選ぶことにしました。食べ物屋さんに人気が集まりましたが、「○○建築設計事務所」とか「○○工業」など、名前や表から見ただけではよくわからない所を選ぶ子も何人かいました。そこで、3人から4人のグループを作り、1人最低1カ所は責任もって訪問するよう計画を立てました。事前にどんなことを聞きたいか、質問カードを作り、グループ毎に聞き方の練習もしました。

 

 どきどきしながら、お店のドアを開けて「質問してもいいですか」「写真をとってもいいですか」と恐る恐る声をかけると、どの人もやさしく笑顔で応対してくださる。教室に戻ってきた子どもたちの表情を見れば、どうだったか聞かなくてもわかりました。詳しいお店紹介のカードを作って、みんなの前で発表し、教室の後ろに貼った大きな地図に、種類別にカラーシールを貼っていきました。これを見ながら、食堂が集まっていることや、車に関係する店は、車がよく通る道に多いとか、車の多い県道沿いにたくさんお店や会社があるということがわかりました。

 

●この実践から、学区や児童の状況に合わせた取組のよさと、意欲や気付きにつながる適切な手だてを感じます。手だてとして、学校に比較的近い場所で活動を行ったこと、子供たちに訪問したい場所を自由に選ばせたこと、質問カードを作りグループ毎に聞き方の練習をしたことなどが挙げられます。大きな地図に、種類別にカラーシールを貼る手だてにより、車の多い県道沿いにたくさんお店や会社があるということにも気付くことができました。(指導員)