「ぼく・わたしって大きくなった?」 -愛宕小2年-
ぼく・わたしって大きくなった? -愛宕小2年-
【単元のねらい】
- 自分の成長を見つめ直し、自分自身を肯定的にとらえることができる。(生活への関心・意欲・態度)
- 調べたり聞いたりして情報を集め、思いや考えをめぐらせて伝え合うことができる。(活動や体験についての思考・表現)
- 成長の過程を振り返ることで、自分を支えてくれている人の存在に気付き、感謝することができる。(身近な環境や自分についての気付き)
【実践の様子】
「この写真はだれの写真でしょう。」
2年生の子供たちに担任の赤ちゃんのころの写真を見せました。
「○○くんじゃない」「□□さんだよ」「目が△△くんに似てる」
教室の中は、盛り上がりました。担任の写真だとわかると、さらに大盛り上がり。
「似てない」「かわいい」「全然わからなかった」
これから、みんなも過去にタイムスリップする気もちで昔の自分を調べていこうと話すと、子供たちの目がきらきらしていました。
はじめに、小学校1年生のころの自分と比べることにしました。入学してからの身長と体重の変化を調べました。身長の伸びは紙テープで、体重の増加はペットボトルに水を入れてどれくらい増えたかを目で見て、持ってみて実感しました。
「手と同じくらい大きくなっている」「妹より重たい」
とつぶやいていました。
身長・体重以外にも、心の成長やできるようになったことも調べることにしました。
「九九ができるようになったよ」
「字がきれいに書けるようになったよ」
「あいさつが大きな声で、できるようになったよ」
「一人でねられるようになったよ」
「嫌いなものが食べられるようになったよ」
など、たくさんできるようになったことを発表しました。その後、子供たちに内緒で集めておいた、お母さんからの手紙を渡しました。その中には
「ありがとうやごめんねなど、相手を思いやった言葉が言えるようになったね」
「お手伝いをたくさんしてくれるようになったね」
「弟がわるいことをした時は、きちんと注意してくれるね」
など、子供たちが気付いていないことがたくさん書かれていました。それを読んでいる子供たちは真剣で、嬉しそうな顔をしていました。授業の感想には、「自分はこんなにも成長しているとは思わなかった」「みんなも同じように大きくなっているんだなと思った」「母ちゃんがこんなにも見てくれているんだと思った」などと書いてありました。
今、赤ちゃんのころや保育園のときのことをお家の人にインタビューしながら、調べています。自分のことだが初めて知ることに驚きながら、日々楽しく学習しています。
●まず担任の先生の赤ちゃんのころの写真を見ることによって、意欲を高めた子供たち。紙テープやペットボトルの水で身長と体重の変化を実感させたり、できるようになったことを考えさせたりしながら、体や心の成長に気付かせていった様子がよく分かります。
お母さんからの手紙を読んで、「自分はこんなにも成長しているとは思わなかった」「母ちゃんがこんなにも見てくれているんだと思った」と感じた子たち。内容(9)で重視されている「自分の成長への気付き」が育まれているだけでなく、「生きる力」の基礎となる自己肯定感が養われていることも感じます。(生活・総合指導員)