3つの野菜についてもっとくわしくなろう -豊富小2年-

【授業のねらい】

  • 同じ野菜でも自分がこれまで気付かなかったことを気付いたり、諸感覚を使って他の野菜の観察をして、自分の野菜との共通点や相違点を見付けたりすることができる。(気付き)

 

【実践の様子】

 

 5月7日に学区の野菜名人「牧鹿会」のみなさんと、キュウリ、ナス、ミニトマトを一人一苗植えました。土や肥料の触感も楽しみながら、お世話の仕方などを聴きました。休み時間には水やりと「早く大きくなってね。」声かけを忘れずに行いました。

 右の写真:声をかけている様子

 左の写真:牧鹿会の方に教えていただいている様子

 

「目・鼻・舌・手・耳・心」で観察したことを、思考ツールの一つである「くま手図」に書きました。その後、発表し合いました。前に観察したときとの比較や、他の野菜との共通点や相違点を出し合いました。

 右の写真:児童の「くま手図」

 ~はっぱを見ていたら、きょうりゅうの足みたいでした~

 

〈野菜別・視点別の板書の内容〉

 下の写真:野菜・視点ごとに分けた板書 

 

キュウリ

目:大きいはっぱと小さいはっぱの色が同じみどり色でもちがいました。前はなかったつぼみが2こできていました。

手:上のはっぱはざらざらで、下のはっぱはつるつるでした。はっぱはもふもふでキュウリはちくちくしていました。

ナス

目:花がさかさまにさいていました。はっぱに黒いトゲがありました。

口:おいしくなかったです。トマトのこいあじがしました。

ミニトマト

目:はっぱがかわりばんこのように分かれています。

鼻:はっぱがトマトのように、あまいかおりがしました。 

                 

 気付きをみんなで確かめるために、教材提示機を使って、友達の発言内容を確認しました。児童Aは、花がさかさまに咲いている様子を、体で表現していました。

 授業の終末には、自分が育てている野菜と違う野菜を観察したり、同じ野菜でも友達が育てている野菜の観察をしたりしました。「○○くんのミニトマトのはっぱはかわりばんこになっているよ。」というような声も聞かれました。

 右の写真:児童Aが体で表現している様子

 

☆毎朝、野菜に声をかける子供たち。低学年の子供ならではの光景です。子供たちは観察しようと野菜のもとに行くのではありません。野菜に水をやり、肥料をやり、お世話をしながら、「早く大きくなってほしいなあ」「ちょっと元気がないけど大丈夫かなあ」と、野菜の様子や成長に一喜一憂しているのです。このように繰り返し関わる中で、知らず知らずのうちに、多くの気付きを得ています。この無自覚な気付きを日々の対話や朱書きなどで自覚化させ、交流の場で一つ一つのバラバラな気付きを関係付けていくことが大切です。本時は、まさに、気付きを関連付ける授業でした。いっぱい対象への気付きを得られた子供たちは、野菜の世話を振り返る中で、毎日きちんと世話ができるようになった自分にも気付くことでしょう。この調子で自分自身への気付きへと高めていけるといいですね。