「すみかたんけん・おうちづくりで、むしとなかよし」 -小豆坂小1年-

【気付きの質を高める手立て】

 虫の好む環境について気付くことができるようにするために、虫のすみか探検を設定し、校内で見かけた虫と、その食べている物(エサになるもの)があった場所を地図に集約する。

 

 小豆坂小の1年生は、2学期に入り「秋探し」を行いました。何を見つけたかの話し合いの結果、子どもたちは虫に大変興味があり、2学期最初の学習は「むしとなかよし」にすることになりました。学年園や畑で虫を捕まえたり、教室で観察したりを繰り返しているうちに、虫を飼ってみたいという欲求が子どもたちに生まれました。しかし、虫を飼うための環境や虫の習性に目が向かず、「虫を飼うために必要な物」への気付きを深めるためのステップを踏むことにしました。最初に、校内の自然環境を探索し、どこにどんな虫がいるか、また何を食べているかを見ることにしました。その後、虫の絵を描き、校内地図に張って、どんな虫が何を食べているかを発表しました。この活動から、子どもたちは、「バッタはエノコログサとオキシバを食べる。その草はすべり台の横に生えていた。」「飼うときには、そこからエサを持ってくればいい。」というような虫を飼うために必要な気づきを得ることができました。

 

●「虫を飼ってみたいな。」とただ思っている1年生の子どもたちに、虫の「すみかたんけん」をさせた先生。そして、虫が食べるものを調べて持ってきたり、虫のすみかに似せた環境を作ったりした子どもたち。

 子どもたちの「虫を飼うために必要な物」への気付きが深まるとともに、子どもたちの「虫への思い」も深まっていったと言えるでしょう。(生活・総合指導員)

 虫つかまえを終えた現在は、虫が好む家づくりのために、地図にある場所にエサをとりに行ったり、虫のすみかに似せて草を増やしたり、枝や石を入れて遊べるようにしたりと、ペットボトルで作った飼育ケースに工夫を加え、虫への思いを深めています。