学区のすてきを発見して,学校や学区の人へ伝えよう -城南小2年-

【単元のねらい】

  • 自分たちが住む城南学区を探検し,様々な場所やもの,人に出会いながら,町への親しみと愛着を深めることができる。(生活への関心・意欲・態度)
  • 諸感覚を働かせたり,体験活動をしたりして,町のことを調べることができる。(活動や体験についての思考・表現)
  • 自分が好きな場所や人,心に残った出来事などを表現し,城南CITYカーニバルで友達や地域の人に知らせることができる。(身近な環境や自分についての気付き)

【実践の様子】

 9月,10月は「城南学区の町探検」を行いました。1回目の探検は五感を働かせて探検ができるように,「学区のすてきビンゴカード」を持ち,「虫の声」「いいにおい」「町の人にあいさつ」「秋発見」など16項目を書き込みながら学区全体を探検しました。2回目の探検では,自分の行きたい店の見学や質問をすること以外に,仕事体験を加えました。仕事体験を行うことで,店の人の人柄に触れたり,仕事への思いに気づくことができたりするのではないかと考えたからです。さらには,体験して発見できたことは,人へ伝えたいという思いとなり,城南CITYカーニバルでのお店紹介コーナーへと意欲が持続するのではないかと考え実践しました。

 探検計画中に質問を考えると,「うどんの値段は何円か。」など,A子は多くの子と同じように,店についての質問だけでした。そこでお店の人の思いを聞き出す質問を考えられるよう話し合い活動を行い,友達からの意見を取り入れ,再度質問を考える時間を持ちました。その結果,A子も「おいしいつゆの秘密はありますか。」「苦労するときはどんなときですか。」「これからどんなお店にしたいですか。」など,お店の人のこだわりや思いを尋ねる質問を準備することができました。うどん屋さんの探検では,店の掃除を行ったり,魚をさばくところやうどんを打つところを間近かで見て,実際に生地を触ったり,打っためんを持たせてもらったりしました。そのときの探検カードには,見て発見したことだけでなく,毎日同じものが作れることへの驚きと,感心した気持ちがつづられ,店の人への理解が一歩進んだように感じられました。

 わたしは、10月1日にBうどんてんにたんけんしにいきました。まいにちおなじものをつくってすごいと思いました。うどんをまいにちおなじ長さにきってすごいと思いました。なぜなら長さをはからないからです。魚は、ほうちょうをよこにして切っていました。のばすぼうは60cmぐらいだったです。うどんのきじは、つくえをぜんぶかくせるぐらいの大きさでした。とってもたいへんそうでした。わたしもやってみたいと思いました。つゆは水をふつうに入れるのがむずかしいと思いました。なぜならおおすぎてもだめだし、すくなすぎてもだめだからです。

(A子のうどん屋探検の感想)

 11月15日,16日と行われた「城南CITYカーニバル」では,2年生は「リトル城南ワールド」という名前で,探検に行ったそれぞれのお店ごとに,クイズやゲーム体験活動などを通して探検の発表をしました。A子は「楽しいクイズと手作りうどんコーナー」の担当です。そこでは店についての○×クイズと粘土を使ったうどん打ち体験をすることが決まり,学習したことを認める認定証を渡します。 A子はうどん打ち体験の担当。最初はなかなか説明の言葉がでませんでしたが,1日目の反省会で,他のグループの子に「A子ちゃんがほめてくれたのがうれしかった。」と言われ,自信を持ちました。2日目も声は少し小さかったものの,うまく作れた子に拍手をし,自信を持って粘土を伸ばして見本を作るA子の姿がありました。体験活動が自信へとつながったように感じました。

 

●同じBうどん店を繰り返し探検することによって、A子の店の「人」に対する気付きが高まっていきました。仕事の工夫や苦労についての質問と共に、実際に生地を触ったり打っためんを持たせてもらったりした体験が、うどん店の人の「すてき」の発見につながっています。そして「城南CITYカーニバル」が、大きくA子の自分への気付きを高める手だてとなっていることを感じました。(生活・総合指導員)