見つけたよ 町のすてきなもの・すてきな人 -常磐東小2年-

【単元のねらい】

  • あいさつをしたり、インタビューをしたりして、地域の人にかかわることを楽しもうとする。(生活への関心・意欲・態度)
  • 町に出て、人々にインタビューしたことや見つけたことを、自分なりの方法を考えて表現することができる。(活動や体験についての思考・表現)
  • 身近な人々との上手な接し方に気付くことができる。(身近な環境や自分についての気付き)

 

【実践の様子】

 常磐東学区は長く住んでいらっしゃる方が多く、地域の方同士のつながりがとても深いです。子供たちに、地域で知っている人について挙げさせてみると、「石屋さんの名前知ってるよ。」「駐在さんはオウムを3羽飼っているんだよ。」など得意顔で子供たちは教えてくれました。しかし、「じゃあ、何年くらい石屋さんをしているの?」「駐在さんはいつパトロールしているの?」と聞いてみると、「そんなことまで知らないよ。」という答えが返ってきました。どうしたらもっと地域の人のことを詳しく知ることができるかと考えさせたところ、インタビューをすればよいという声が上がったので、町探検にインタビューを加えることにしました。

 

 本単元では、子供たちがもっと知りたい人として意見の多かった、下校時にいつも声をかけてくださる石屋さん、子供たちでも買い物ができる商店のおばあちゃん、地域を守っている駐在さんの3人にインタビューに行きました。今年度の2年生は5人で、全校で最も少ない学年です。だからこそ、少人数であることを生かして、自分の知りたいことを自分の言葉でインタビューさせたいと考え、それぞれインタビュー担当者を決め、1対1または1対2でじっくりとお話を聞いてきました。

 

 インタビューのまとめとして、10個以上質問した中から、その人について分かったこと、新しく発見したこと、みんなに伝えたいことを5つ選び、学級で発表することにしました。

 発表の際には、キーワードとなる言葉を書いたカードを黒板に貼りながら、写真を見せる、クイズ形式を取り入れるなど、それぞれ工夫を凝らしました。どの子も自分の知りたいことをじっくりと聞けたということで、インタビュー内容がしっかりと頭の中に入っていました。よって、自分たちで用意した、キーワードとなる言葉を書いたカードや写真だけを頼りに、台本も作らず、約3分間の発表を行うことができました。

 

 授業の最後に子供たちは、「インタビューをすると、知らないことがいっぱい分かる。」「お話できて楽しかった。」「その人のことをたくさん知れたから、友達になった感じがする。」と人とのふれ合いを持つことで新たな発見があることに気付くことができました。しかし、今回の町探検は、学区のほんの一部。子供たちは、まだまだ学区について知りたい、もっとどんな人が住んでいるか知りたい、と二学期に行われる、秋の町探検を今か今かと楽しみに待っているところです。

 

●5人の子たちのそれぞれの思いを大切にし、「自分の知りたいこと」をもとにインタビューを行い、「伝えたいこと」を発表させたからこそ、台本なしの3分間の発表ができたのでしょう。「友達になった感じがする」という言葉から、インタビューでの触れ合いを通して、その人への親しみも十分育まれていることが分かります。それはそのまま、「その人と自分との関わりについての気付き」の高まりと考えることができます。

 2学期の秋の町探検が楽しみです。(生活・総合指導員)