「ふゆとなかよし」(矢作東小 1年)

【単元のねらい】

  • お正月によく遊ぶ遊びをきっかけに、昔遊びの楽しさや面白さを知り、友達や家族と一緒に遊ぶ。
  • 身近な自然を利用して、遊びを工夫して考え、その面白さや自然の不思議さに気付き、みんなで遊びを楽しむことができる。

 

【実践の様子】

 本単元では、はじめに「知っているお正月あそび」について話し合いました。するとほとんどの子供が真っ先に、「テレビゲーム」と答えました。最近の子供たちは、かるたやすごろくなどを家族ですることがないようです。そこで、一人も発表で出てこなかった「福笑い」を、みんなで、部品作りから行い、遊びました。

 次に、冬休み明けに再度「お正月にした遊び」について聞きました。すると、「おばあちゃんとかるたをしたよ。」や「兄弟でおいばねをしたよ。」など、テレビゲーム以外で家族と何かをして遊んだという意見が増えていました。家族と遊んだ感想を聞くと「ゲーム以外でも楽しく遊べたよ。」など満足した様子でした。

 そこで、「お父さんやお母さん、おじいさんやおばあさんはどんな遊びをしたのかな。」と考えながら、教科書で調べたり、家族の人に昔遊びを聞いたりしました。そして、学校にある遊具の中から、こま、竹とんぼ、かみてっぽう、おりがみ、あやとり、お手玉、だるまおとしを選び、授業公開日に「ふれあいの会」としておじいさん、おばあさんとともに遊ぶことにしました。

 「ふれあいの会」当日、老人会で集まっていただいた学区のおじいさん、おばあさんにそれぞれ遊びを教えていただきました。だるまおとしでは、「下から勢いよくたたくといいですよ。」、「曲がったら、ゆっくりやさしく直しましょう。」とおばあさんに教えていただき、注意深く取り組む姿がありました。からだがうまく抜けると、子供たちから大きな歓声があがり、「おばあちゃんのいうとおりだ。」と敬う姿がありました。今後は、教えてもらった遊びを同じ学級の友達も楽しめるように伝えていく予定です。

 また、本年度は、冬が大変寒いということで、本単元において、雪遊びや氷遊びをしています。特に、氷遊びは、池にできている氷を見つけて取り出すだけではなく、自分たちで前日に準備をし、氷を作っています。また、出来上がった氷は友達と厚さを比べたり、「一番透明なのはどれだ。」や「とけるのが一番はやい人は誰だ。」など競争したりしています。遊具だけではなく、自然のものを用いて遊びを考える活動を今後も積極的に取り入れていく予定です。

 

●  冬休み前に行った「福笑い」で、自分たちで遊びを創り出す楽しさを知った子供たちは、冬休みを通じて、家族と遊ぶ楽しさを知りました。先生の、計画的な単元構成によるものです。

 「ふれあいの会」で、だるまおとしなどの楽しさを学区のおじいさん・おばあさんに教わる様子から、子供たちが、昔から伝わる遊びにより親しみ、学区のおじいさん・おばあさんだけでなく、学級の友達とも交流を深めたことが感じられます。

 また、今年度ならではの寒さを利用した氷作りの楽しい活動は、四季の変化や季節に関する内容(5)にぴったり合うものです。(生活・総合指導員)