あきとなかよしになろう -梅園小1年-

【単元のねらい】

  • 学校や公園で落ち葉や木の実を探したり、それらを使って遊んだりする中で、身近な自然に関心を持ち、楽しく活動しようとする。(生活への関心・意欲・態度)
  • 見つけた秋の自然物で遊ぶ活動を通して、遊びを工夫し、秋の楽しさを伝える方法を考えたり、遊んだことを絵や文で表現したりすることができる。(思考・表現)
  • 秋見つけや秋の遊びを通して、自然の不思議さやおもしろさを味わい、季節の移り変わりに気付くことができる。(身近な環境や自分についての気付き)

 

【実践の様子】

 5月下旬にアサガオの種まきをしてから、種取りをするまで、水やりカードや花の数調べの取り組みを夏休みまで継続して行うなど、自分のアサガオに対して愛着をもって世話を続けてきました。観察をしていく中で、葉っぱのすじやつるの伸び方など、目に見える変化に気付くことができる児童は多かった一方で、葉や花、つるの感触を表現したり、アサガオが生長していく様子について自分が感じたことを書いたりできる児童は少数でした。植物の生長を「みる」という視点からでしか捉えられない子が多かったため、自然の不思議さやおもしろさを追究するまでできませんでした。また、アサガオの観察を行って、気付いたことを発表し合う場面では、自分の気付きを伝えたいという思いが強いあまり、友達の意見に進んで関わったり、共感したりすることができませんでした。このようなことを踏まえ、「みる」という一つの視点だけではなく、「かぐ」「さわる」「きく」「かんじる」など、五感を使って秋を見つける活動を通して、自然に親しみ、大切にする心を育てたいと思い、実践を行いました。また、自我が強く、友達との関わり方が未熟な子どもたちに、「秋見つけ」を通して、進んで友達との関わり合いをもち、協力して創り出す楽しさやみんなで遊ぶ楽しさを実感できることもねらって実践を行いました。

 10月に入り、朝が涼しく感じられるようになりました。子どもたちの服装も次第に変化し、長袖を着たり、上着を羽織ったりする児童が増えてきました。そこで、「そで調べ」と題し、毎朝、子どもたちの着ている服の袖(長袖・半袖)調べをしました。10月6日~8日の三連休を境に長袖を着る児童が増えました。

 気温変化とともに、校庭や梅園公園でも秋の気配が感じられるようになりました。そして、校内の秋さがし、梅園公園の秋さがしを行いました。「あきみっけスタンプラリー」として、子どもたちが目・耳・鼻・手・心の五つの観点で秋を感じることができるような活動を行いました。図鑑や本を使ってその活動で見つけた秋や植物の名前・特徴の調べ学習を行いました。子どもたちが見つけたものや気付いたことを発表し、意見交換をする場を設けることで、友達の気付きに共感したり、関わったりしました。まず導入で、友達が見つけた秋を、ブラックボックスに入れ、手触りと匂いで中に入っているもの(銀杏・すすき)を当てる活動を行いました。

 今後は、落ち葉や木の実、草花などを生かし、自然と直接関わりながら遊んだり、集めてきた落ち葉や木の実、草花を使って製作活動を行ったりしていく予定です。そして、単元の終末では、幼児を招いて、「秋のふれあいランド」を開催します。幼児を招待することで、「幼児に楽しんでもらいたい」「もっと優しく教えてあげたい」など相手のことを考えて作ったり、相手と関わったりすることの大切さに気付かせていきたいと思います。また、自分の見たことやしたこと、感じたことを思い出し、本単元で自分が夢中になって調査したことや遊んだこと、がんばったことなどを振り返り、自分の成長に気付かせたいです。

 

●1学期のアサガオの観察の反省に基づき、目・耳・鼻・手・心の5つの観点で「あきみっけスタンプラリー」を行ったり、ブラックボックスを使って手触りとにおいで秋を感じさせたりしていったことが分かります。また「そで調べ」を行い、数字(グラフ)に表すことによって、子供たちは、より深く秋を実感したことでしょう。

 その後の、自然と関わりながら遊んだり、制作活動を行ったり、「秋のふれあいランド」を開催したりする活動も楽しみです。(生活・総合指導員)