4月7日(金) 幼虫の脱走を目撃

 昨年、春休みから放流会までの間に、終令幼虫の半数近くに逃げられてしまいました。これは、ケースの中でサナギになりたくなった幼虫が上陸しようとケースから脱走して、どこかに逃げてしまったのではないかと推察していました。従来、ゲンジボタルの幼虫は、ゴールデンウィークの頃の雨の夜に上陸して土の中に潜ってサナギになると言われていました。それが、最近は季節の巡りが早くなっている関係で、1ヶ月ほど早く上陸をしたがる幼虫がいるようです。そのせっかちな幼虫が飼育ケースから脱走してしまい、飼育小屋の近くでサナギになってしまったと考えていました。飼育小屋の排水口から幼虫が発見されたことから考えられた想像ですが、実際にケースから幼虫が脱走する場面は確認されなかったので、あくまで想像でした。

 今年の4月7日は入学式の日でしたが、春の嵐のような雨が降りました。PTAの会議が終わる午後8時過ぎも降り続いていました。昨年のことが思い出されたので、帰り際に飼育小屋を覗きに行きました。そして、ついに、雨の夜に飼育ケースから脱走する幼虫を目撃しました。

隠れ場を出て、飼育ケールの中をさまよう幼虫

 

 

 

 

飼育ケースの中に立てた塩ビパイプを登る幼虫

 

 

 

 

飼育ケースの台の下のコンクリートの上にいた幼虫

 

 

 

 

飼育ケースの下の排水の中にいた幼虫

 

 

 

 

飼育ケースの外に出ていた幼虫を10匹ほど捕獲しました。やはり、雨の夜、幼虫は飼育ケースから脱走していました。

飼育小屋の照明を付けたら脱走した幼虫たちが慌てて隠れようとしていたので、明るい中では行動は制限されそうです。この夜は幼虫の脱走を防ぐために飼育小屋の照明を付けっぱなしにしました。早急に幼虫を飼育ケースから出し、フタのできる水槽に移動させる予定です。

この脱走劇で、2cm弱の幼虫が飼育ケースの外に出ているのが発見されました。2cm弱の幼虫が、上陸したくて脱走しました。今まで、上陸する幼虫は2cm以上だと考えていましたが、成育状況によっては2cm弱でも上陸してサナギになることが分かりました。今年は、2cm弱の幼虫も全て放流することになりました。