感動の卒業式でした。校長として初めて見送る卒業生が君たちでよかったと改めて思いました。

この日は、常南っ子全員とあいさつをしようと、通学路散策はやめて、正門でみんなを迎えました。各通学班の後ろに制服姿の6年生を見つけ、「かっこいいなあ」と思いました。通学班を見守って登校するのも今日が最後。いつも以上に頼りがいのある立派な姿です。

朝一番、1~3年生とのお別れ式です。1~3年生の元気な挨拶に思わず笑みがこぼれる6年生の様子は素敵なお兄さん、お姉さんです。1年生の子がコサージュを渡しに来た時も、優しい笑顔で受け取ります。見ていてほほえましい光景でした。1年間、交流をしてきたからこそのつながりを感じます。お別れの言葉は、6年生が低学年をたくさん支えてくれていたことがよく伝わってきて、少しうるっときました。頼りになる6年生でいてくれてありがとう。

   

そして、いよいよ卒業証書授与式を迎えます。私自身、何度も練習をし、何度も確認をしてきたつもりでしたが、直前に忘れていることがいくつもあり、反省しながらの本番でした。主役である6年生が、立派に卒業できるよう精一杯のことをしようと、職員全員で臨みました。証書授与は、予行での一回だけの練習だったので、緊張しました。それでも、一人ずつ「おめでとう」と笑顔で渡すことができ、ほっと一息です。6年生も、顔を上げ、目線を合わせ、堂々と受け取ってくれました。その表情を見ていると、いろいろな思い出がよみがえり、胸が熱くなりました。何度も何度も練習してきた式辞は、思った以上に落ち着いて読むことができました。何より、6年生が、私を見て、目で聞いてくれているのがとてもうれしかったです。「人の話を聞く」という当たり前のことを当たり前にしている姿は、「当たり前の大切さ」を理解し、実践している頼もしい姿でした。「君たちなら大丈夫」自信をもって、中学校へ進んでほしいと強く思いました。

 

「お別れの言葉」では、在校生と卒業生の思いが、言葉となって、歌となって、体育館を包みました。舞台のひな壇に並んだ卒業生、その一人一人の表情は、6年間を振り返り、微笑み、涙し、誰もが輝いてました。感動という言葉では、表現できないほど心に響く瞬間でした。卒業生を送る在校生も、安心して見ていることができました。来年度の常磐南小学校も安泰です。

 

6年生32名がいなくなると思うと、寂しい気持ちでいっぱいです。しかし、次のステージで活躍すべき32名だけに、ここに引き留めていてはいけません。6年生諸君、中学校での日々を心から応援しています。