重くなった瞼にあがなうことができず、気が付けば朝を迎えていました。修学旅行2日目です。しばらくすると廊下では、モーニングコールがわりに各部屋をノックして回る先生たちの声が。もしかしたら、昨日の夜のことは夢かもしれないと、スマホを見ますが、バッテリーの残量は19%のままでした。がっくりしながらも、「19%あればなんとかなるかもしれない」というどこまでもおめでたいことを考えていました。一方、朝の部屋点検では、きれいに整理できていて合格かと思われたものの、自分たちはパジャマのままだったチームがあったとか。私と変わらないおめでたい常南っ子がいたことにうれしくなりました。

バッテリー残量19%のスマホを手に、和順会館を出発です。目の前には壮大な知恩院の山門がそびえています。早速出発の様子を教頭先生に送ろうとスマホを構え、シャッターを押します。ところが画面に出てきたのは、「バッテリー残量が少ないため、撮影できません」の表示。「うぎゃあ~」早速おめでたい考えを打ちのめされた瞬間でした。このままでは2日目の写真を一切送れないではないか…。そんな暗雲垂れ込める私を救ってくれたのは、橋本先生でした。持参したモバイルバッテリーを快く貸していただき、ピンチを救っていただきました。感謝感謝でした。

個人的な朝のドタバタを乗り越え、清水寺へ徒歩で向かいます。事前の噂では、清水寺の混雑がすごいとの情報があっただけに心配しましたが、朝早かったこともあり、意外にも余裕で見て回ることができました。音羽の滝も、ほぼ並ぶことなく飲むことができラッキーでした。ところが、楽しみな買い物を始めた頃から人が増え始め、集合時刻前には、人込みで前に進むのも苦労する清水坂になっていました。やはり事前の情報は間違っていませんでした。清水を出発したバスの中から、入れ替わりに到着した小学生を横目に、優越感に浸っていたのは私だけだったでしょうか。

 

2日目は、清水寺を皮切りに、京都の定番有名観光地を巡ります。三十三間堂、二条城、金閣寺銀閣寺。定番だけに混雑を覚悟していましたが、常南っ子の心掛けが良かったのか、どこも、スムーズに、ゆっくり、たっぷり見学することができました。ガイドさんも「これは珍しい!」と言うぐらいでした。ただ、見学をしている際に、とても気になったことがありました。それは、外国の方を見かけるたびに、「ハロ~!」と声をかける小学生たちです。小学校で外国語の学習が始まったからか、今どきは物怖じしない子が増えたからか。声を掛けられた外国の方も、気さくに「Hello!」とかえしてくれていました。これが良いことなのか悪いことなのか?外国の文化に触れたいというのであれば、その勇気は称賛するものがあります。しかし、面白半分に「ハロ~!」と声をかけるだけかけて、相手の反応を気にせず、通り過ぎていくのはどうなのでしょうか。できることなら、会話のキャッチボールを少しでも楽しんでくれればと思うのは教員の性でしょうか。ちなみに、常南っ子は…。

 

見学がスムーズすぎて、予定より30分ほど早い行程になっていました。伊勢湾岸道の工事が気になるだけに、運転手さん、添乗員さんと相談し、早めに京都を出発することとなりました。帰りのバスの中でも、あの合言葉は健在でした。持ってきたおやつはすべて食べることができたのでしょうか?さすがに帰り道では、ガイドさんのマシンガンは弾切れか、ビデオ鑑賞となりました。結局、工事の渋滞もなく、1時間近く早い到着となりました。それでも、常磐南の修学旅行は、各地区への送迎付きですので、無事帰宅の途に就くことができました。保護者の皆様には、予定の変更にご対応いただきありがとうござました。

2泊3日、久しぶりの修学旅行。奈良・京都を満喫する行程に、大満足の2日間でした。宿泊施設も文句なしで、体調を崩す子もゼロと言うことなしです。旅を共にした6年生と先生方、添乗員さん、運転手さん、ガイドさんのおかげです。心から感謝したいと思います。常南っ子はどうだったでしょうか?「修学旅行のまとめ」を見るのが楽しみです。

(おわり)