★0515 鳥獣害対策に触れる
大井野の通学班の子たちが、学校に到着するなり、「大変、大変」と騒いでいました。どうしたのか話を聞くと、通学路の途中に、シカが罠にかかって暴れていたとのことでした。たまたま、岩中から大井野に回って、戻ってきていた私は、保護者の方にお聞きして、実際にシカの様子を確認しました。私が通った時には、シカは落ち着いていて、おとなしく座っていましたので、あまり危険は感じなかったのですが、罠を外そうと暴れていたとするならば、かなりの恐怖があったかもしれません。
思い出せば、昨日(14日)、大井野の通学路を歩いた際、「監視カメラと罠を設置した」との張り紙がしてあったのを思い出しました。それがあの罠だったと思い至り、早速、張り紙の「岡崎猟友会」に連絡をとろうと、ネットなどで調べましたが、結局、連絡先が分かりませんでした。そこで、鳥獣害対策の担当である、市役所の中山間課に連絡をしました。最初、中山間課の方は、学校内の鳥獣害についての相談だと思われたのか、「そういう相談がよくあるのですが、うちでは対応していませんので…」とのお話。そうではないことを説明し、岡崎猟友会に連絡を取ってもらうことをお願いしました。連絡をしながら、まず、中山間課が鳥獣害対策担当というにに驚きました。また、確かに、常磐南小学校でも、サルに畑の作物を荒らされることはよくあります。それでも、市に相談するという発想はありませんでした。しかし、中山間課の方の対応を聞いていると、実際に相談をする学校が結構あるのだと改めて知りました。
昼過ぎに、岡崎猟友会の方が、来校されました。あいさつもそこそこに、「子どもたちを不安にさせて申し訳なかった」と、終始頭を下げられていました。とても誠実な感じの方で、こちらが恐縮してしまうほどでした。今回は、地域の要請を受けて、この周辺に監視カメラと罠を仕掛けたそうです。ほぼ毎日、罠を巡回して、かかっていれば処理をするそうですが、今日に限って仕事の都合で、巡回しなかったとのこと。タイミングが悪かったとしか言いようがありません。ご本人は、「通学路の近くに罠を仕掛けてしまって、配慮が足りませんでした」と言われましたが、そこが通学路かどうかというのは、なかなか分からないだけに、しょうがないと思いました。
鳥獣害対策の話は、知らないことばかりでした。シカやイノシシの被害が大変増えていて、依頼もずいぶん増えているものの、なかなか対策が追いつかないとのこと。この周辺はクマは保護されていて、鳥獣害対策の対象ではないこと。罠にかかったシカやイノシシは、その数があまりに多く、ほとんどは焼却処分をしているとのこと、などなどいろいろ教えていただきました。最後も、「本当にすみませんでした」と頭を下げて帰っていかれました。
最初は、子どもたちのことを心配し「何してるの!」という思いばかりでしたが、今回の件を通して、そこに生活する人たちの被害の実態や鳥獣害対策に携わる方々の苦労を知り、とても勉強になりました。これまで、さまざま学区を散策してきましたが、まだまだ新しい発見があるものです。次は、どんな出来事に出会えるか、楽しみにしながら、学区散策を続けていきたいと思います。