人に言われて、うれしいと思う言葉や、逆に、言われるといやな気持になったり苦しい気持ちになったりする言葉があります。

矢南っ子のみなさんに、金子みすゞさんが作った「こだまでしょうか」という詩を紹介します。

「こだま」は、声や音が、山や谷などにあたってはね返ってくることです。「山びこ」といえばわかる人もいるかもしれません。

 

こだまでしょうか

 「遊ぼう」っていうと 「遊ぼう」っていう。

 「馬鹿」っていうと 「馬鹿」っていう。

 「もう遊ばない」っていうと 「もう遊ばない」っていう。

  そして、あとで  さみしくなって、

 「ごめんね」っていうと 「ごめんね」っていう。

  こだまでしょうか、  いいえ、誰でも。

 

たった一言で、人の心は傷つきます。たった一言で、人は微笑んだり笑顔になったりします。自分がやさしく話しかければ、きっと相手も、おだやかに答えを返してくれます。言葉は、人から人へ「こだま」するようなものです。

「こだまでしょうか」は言葉の使い方について考えさせられる詩です。

 

みなさんも、自分がされて嬉しいことや、嬉しくないことを考えてみてください。例えば、みんなが嬉しいのは「優しい言葉をかけてもらうこと」や「助けてもらうこと」でしょう。逆に、嫌なことは「悪口を言われること」や「無視されること」や「意地悪されること」かもしれませんね。

だから、自分がされて嬉しいことを、友達にもしてあげるように心がけましょう。友達に優しい言葉をかけたり、困っている友達を助けたりすると、みんなの関係がどんどん良くなります。

ことばを大切にし、友達との仲を一層深めたり、クラスの団結力を高めたりしましょう。もし、けんかをしている友達がいたら、夏休みまでに仲直りができるといいですね。