羅列的に板書するのではなく,ねらいにかかわる子供たちの価値観を整理して板書することで考えの違いがわかりやすくなります。例えば,ねらいが「思いやり」の授業で「お年寄りに席を譲る主人公の考え」を発問した場合,子供の発言(価値観)をある一定の視点から分類して板書するとよいのです。下記の例は,「考えと行動」の視点から分類したものです。

①   相手を思いやる気持ちをもち,相手の立場に立って親切にします。

発言「おじいさんがとても困っているようなので,席を譲ろう。」

②   相手を思いやる気持ちはありますが,行為として表すことができません。

発言「席を譲ってあげたいけれど,恥ずかしくて言えない。」

③   相手を思いやる気持ちはあまりありませんが,行為として表します

発言「他の人の目が気になるので,席を譲ろう。」

④   相手を思いやる気持ちがなく,行為としても表しません。

発言「自分には関係ないから放っておこう。満員なのに迷惑だな。」