(1)モラルジレンマ資料

違う価値同士で葛藤を引き起こし、より高い段階の考え方を取り入れる。

(例)「サッカー大会」

サッカー大会の前日、親友の勇二の足の調子が悪いことに気づいたキャプテンの健一は勇二を気遣ったが、大会当日勇二もレギュラーとして試合に臨んだ。前半終了後、健一は監督に呼ばれ、勇二の足のけがのことを聞かれ、暗に補欠の和雄との交代をほのめかされた。健一は勇二について本当のことを言うべきかどうか、「キャプテンの責任」と「勇二との友情」の葛藤で悩んだ。

*参考図書 「道徳教育はこうすればおもしろい」 荒木紀幸著  北大路書房

(2)自作資料、絵本、ビデオなど明るい心以外の資料の活用

教師の願いや思いがこめられ意欲的に取り組める。児童の実態に即して、内容を修正していくことも可能である。留意点として、ねらいとする価値観を考えさせる上でふさわしい内容かどうかを十分検討する必要がある。一人だけでなく、多くの人に見てもらい、多様な視点から検討できるとよい。

(3)再現構成法

教師が資料を読み聞かせては立ち止まり、イメージをふくらませながら話し合いをする。情景図などを用いることが多い。

(例)カーテンの向こう

*参考図書 「再現構成法による道徳授業」 八木下陽子著  明治図書

(4)エンカウンターの活用

人間関係を育てるエクササイズを道徳の時間に活用した手法。道徳の時間ではなく、集団活動になってしまうケースがしばしばあるので、生かし方を十分考える必要がある。