中学生フォーラム

 

生徒市議会が開催されてきた岡崎市議会議場の改修工事のため、今年度の生徒会連絡協議会「生徒市議会」「中学生フォーラム」は、場所を総合学習センターに移し、「中学生フォーラム」の単独開催となった。同時に、令和2年度中に市内の全中学生に貸与されたiPadの活用やWi-Fi環境を生かした会の実現も視野に入れて準備を進めた。

1 中学生フォーラムのテーマ設定に向けて

岡崎市が2020年7月に内閣府から「SDGs未来都市」に選定された。持続可能な開発目標の達成に向けた取り組みを先導的に進めて行く自治体として、愛知県内では5番目の認定である。岡崎市民である中学生にもSDGsの理念を理解し、自分たちの未来へ向けて意識をもっておく必要があると考え、本年度の中学生フォーラムのテーマを、「SDGs」「生徒会情報公交換会」とした。

2 中学生フォーラム当日

1 開催日時 令和2年8月6日(金)

        9時00分より

 2 開催場所 総合学習センター・多目的ホール

 3 参加者   市内20中学校(1校3名の60名)

         岡崎市総合政策部企画課、トヨタ自動車株式会社、日本電気株式会社、ジェイアール四国コミュニケーションウェア、教育委員会担当主事、各中学校長、各中学校生徒会顧問、特別活動部長、特別活動部世話係、特別活動指導員

 4 日程

  1.  開会宣言

(2) 特別活動部長あいさつ

(3) 第1部 SDGs

(4) 第2部 生徒会情報交換会

(5)  特別活動部長あいさつ

(6)  閉会宣言

(7) 諸連絡

5 第1部の詳細

 SDGs~わたしたちの未来、岡崎市の未来~

 ・SDGsってなんなの?

  SDGsの理念や歴史について、中学生が理解しやすいように、丁寧に説明をする

 ・経済、社会、環境の3側面とパートナーシップ

  3側面のどれかを優先するのではなく、相互に連携、助け合うことが大切な視点であることの理解を促す

 ・岡崎市のまちの歴史

  岡崎市が約800年の間、三河地域の中心的な役割を担ってきたことや、宿場町、城下町、産業や金融を中心に、時代に沿って柔軟にモデルチェンジしてきたことを伝える

 ・生徒が生まれてから現在までの社会の変化

  SNSの発達やスマートフォンの普及など、この15年間に、世の中が大きく変わったことを具体的な事実から示す

 ・バックキャスティングとフォアキャスティング

  予測困難な時代を乗り越えていくための思考法として、目標とする未来を起点に今何ができるのかを考える思考法=バックキャスティングを提示する

 ・未来を動画で知る

  「20xx in Society5.0」(経団連制作)を視聴し、新しい技術によって私たちの生活が大きく変わっていくことを疑似体験する

 ・先進企業に学ぶ

  トヨタ自動車株式会社と日本電気株式会社の協力の下、車椅子に直接ジョイントすることで電動車椅子に変わるなど、3種類の最新のモビリティの試乗体験。また、リモート会議を体験したり、顔認証技術による買い物が始まっている現実社会の様子を知る

 

   

 ・やってみよう!バックキャスティング

  異なる中学校の生徒たちが6人組になり、「15年後になりたい自分」を想像し、そのためにはどんな行動や考え方が必要なのかを、相談しながらマンダラチャートに記入した。この時、iPadの「コラボノートEX」を使用した

 ・総括

  マンダラチャートに書き込まれた言葉をワードクラウド機能で抽出すると、「接する」「話しかけやすい」「リーダーシップ」「思いやり」「コミュニケーション」の単語がたくさん使用されたことが分かった。持続可能な社会の実現、そのために自分がどう行動していくとよいのかのヒントを、岡崎市役所総合政策部企画課の鈴木係長からもらった。

 ・参加生徒の感想

〇早いうちよりSDGsを意識した生活をする 必要があると感じた。

〇ごみの分別など、身近なところからSDGsと関わって暮らしていきたい。

〇自分も、今の環境よりももっと環境がよくなるよう努力していきたい。

〇SDGsを他人事と思わないで、みんなで協力すべきだと思う。

〇SDGsを一人でがんばるのは大切だけど、周りの人に広めていくことの方が大事なんじゃないかと思った。

〇一人ではできないことが多くあるが、多くの人の力を合わせることが大切だと学んだ。

〇生活の中で、整理整頓や人との接し方、気を使うことなどがSDGsにつながると知った。

6 第2部の詳細  生徒会情報交換会

 ・1学期に行った生徒会活動

コロナ禍において、各中学校生徒会は、できないからあきらめるのではなく、今、できることを見つけて取り組もうとしてきた。1学期にどんな活動をしてきたのか紙面で情報交換し合い、その後、質疑応答により、取組の詳細を伝えあった。

 河合中への質問

目安箱の使用が少ないと聞いたが、Microsoft Formsを利用したことはありますか。新しい活動として、取り入れてみてはどうか。

  河合中の回答

  iPadでそのようなことができることを知

ってって驚いた。今後、ぜひ、利用したい

 ・コロナ禍における今後の生徒会活動に対する思いや、現在計画している生徒会活動について報告し合った(抜粋)。

 竜海中

  一大イベントとして文化祭を計画している。コロナ禍の今だからこそできることをやりたい。

 美川中

  生徒一人一人がヒーローとなれる活動をする

新香山中

生徒一人一人の声に耳を傾けながら、生徒会執行部の一生懸命な姿を見せていきたい

竜南中

校内でもできるボランティア活動に力を入れて取り組んでいきたい

六ツ美中

部活動対抗リレーなど、一人一人が主役になる取り組みをしたい

矢作中

文化祭で、個人が特技を発表する時間を伸ばし、一人一人が主役になるようにしたい

  翔南中

   生徒会に親しみを持ってもらい、意見を言いやすい雰囲気をつくり、生徒の意見を取り入れた生徒会活動をしたい

3 中学生フォーラムのまとめ冊子の発行

今年度の中学生フォーラムを記録として残すために会の詳細や参加生徒の反省記録、各中学校での生徒会活動などを集約したものを冊子にして発行し、各中学校に3冊ずつ配布した。