新しい週を迎えましたが、学校には常中生の姿はなく、寂しく感じています。

昨夜の雨風はとても激しく、運動場のネットも風によって倒されていました。

桜の花も多くが散ってしまったようです。

コロナの影響でゆっくりと春を楽しむことができなかったと思いますが、

心の中では春のような温かさを忘れたくないですね。

それでは、金子みすゞさんの春を題材にした詩を紹介します。

芝草

名は芝草というけれど、
その名をよんだことはない。

それはほんとにつまらない、
みじかいくせに、そこら中、
みちの上まではみ出して、
力いっぱいりきんでも、
とても抜けない、つよい草。

げんげは紅い花がさく、
すみれは葉までやさしいよ。
かんざし草はかんざしに、
京びななんかは笛になる。

けれどももしか原っぱが、
そんな草たちばかしなら、
あそびつかれたわたし等は、
 

どこへ腰かけ、どこへ寝よう。

青い、丈夫な、やわらかな、
たのしいねどこよ、芝草よ。