「実るほど~」は、五・七・五の俳句の形式をとっていますが、俳句ではなく故事成語・ことわざのひとつとされています。故事成語とは、昔あった事柄をもとにしてできた言葉です。中国で昔あった事柄を言葉にしたものが多く、代々言い伝えられ簡潔化され、ことわざとなっています。ただ、もし俳句として捉えるなら、季語は「稲穂」、季節は「秋」です。稲、米は日本人にはなくてはならない植物・食物です。秋に収穫を迎える稲は、秋を代表する季語です。米作りにおいては、さまざまな語が季語となります。例えば、田植えは夏の季語です。また、米を加工した餅は冬の季語となります。

 

 1学期の田植えの体験から4か月以上が過ぎ、いよいよ収穫の時期となりました。今日は、5年生の子どもたちが、学区の三井さんの協力を得ながら稲刈りの体験をしました。

 さわやかな秋風に吹かれながら子どもたちは、黄金色に輝く田んぼの中に分け入っていきました。子どもたちの手に握られた鎌が、豊かに実った稲の根元を一つ一つ丁寧に刈り取っていきます。多くの収穫に子どもたちの笑顔も輝きます。

 子どもたちは稲刈りのあと、コンバインによる稲刈りの様子を見学しました。巨大な機械が、稲を一気に収穫していく様子は、手作業とはまるで別世界です。機械の力と技術の進歩に驚きながらも、手作業の温もりと自然とのふれあいを心に刻む瞬間でした。稲刈り体験は、子どもたちの心に残る宝物になりました。

毎年、三井さんにご指導いただきながら、本校の5年生が田植え、稲刈りをさせていただいています。今日までのあいだに風雨や暑さ・・・といった自然の厳しさに耐えた稲、それを支えるお世話(三井さんありがとうございます)、今の姿に至るまで、多くの人がいろいろな手間をかけてくださったのだと思います。5年生のみなさん、今日の稲刈りはどうでしたか?今日の夜のごはんを味わって食べたなかなあ、と想像しています。

 

◆さて、11月16日の学芸会に向けて、体育館が演技の場に変化してきました。学芸会に向けても、多くの人の手間があります。学芸会という行事は、役者だけでは成り立ちません。音響や照明といった係、台詞や立ち位置をいっしょに考えてくれる友達、悩んだときにそっと励ましやアドバイスをしてくれる人・・・いろいろです。明日から体育館練習が始まります。みんなの学芸会、みんなで取り組む学芸会、みんなの良さに気づく学芸会、みんなにしかできない学芸会、矢南っ子の学芸会はどんな学芸会になるのかなあ。とても楽しみです。