本校の研究

本校の研究はSTEM教育を発展させた独自のSTREAM教育です。

プログラミング的思考育成からはじめる創造的に学ぶ子の育成

~主体的・対話的なプログラミング学習を通した新しい学びの実現~

研究主題の設定には、政府・総務省の進めるSociety5.0に対応したSTREAM教育の実現があります。STREAMは次の通りです。ただしMについては本来はmathですが本校ではmusicとしています。

S science T technology R robotics E engineering A art M music

Society5.0とは、政府が目指す、すぐそこの未来です。次は関連動画URLです。

https://youtu.be/gevZ2RLW5Yk

https://youtu.be/MD6qF63sfjE

この社会を生きるだけでなく、自ら開発をしていく人材育成が現在政府が進めている学びです。今の小学生が30歳になったときには、AIやロボットなどは当たり前となり、しかも会社や社会の中心となって活躍することになります。このための知識・技能の基礎を概念を身につけることを本校の研究目標としています。

 

本校は、理科の授業をはじめ、そのほかの授業においてもタブレットやロボットデバイス、センサーデバイス等を利用して授業を進めています。(詳しくはSTEM教育のページを参照してください)本校独自であるのは、これらを利用して、プログラミング的思考を育成することから「創造」をする資質を育てることです。また、STEAMにあるAは「art」、Mは「music」です。「創造」をテーマであることから、新しいものをクリエイトすることができる資質育成が重要なポイントです。そのために「創造」の要素を持つ教科である「図工」「音楽」にもコンピュータを利用したプログラミング的思考育成の学びを取り入れます。プログラミング的思考の育成の手段は、プログラミング学習ツールであるScratchやmake code などを使うことに加え、iMovieやkeynoteなどのプレゼン・動画やgragebandなどの音楽アプリも利用します。

 理想的な学びは、AIの父と呼ばれるマービン・ミンスキーやPCの父と呼ばれるアラン・ケイのティンカリング的な学習から創造性を高めることですが、公立小学校では課題も多くあります。そこで本校の研究には、アラン・ケイに師事した青山学院大学阿部和広教授をはじめ岐阜聖徳学園大学芳賀高洋准教授、金城学院大学長谷川元洋教授、筑波大学附属小学校鷲見辰美教諭など多くの専門家から指導・助言をいただいて研究をしています。

 令和2年度と3年度で、パナソニック教育財団の特別指定校の指定をいただき、さらに研究を進めてまいります。予定では11月に中間発表を行う予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止に関わって、令和3年の2月に中間発表を行うことを考えています。なお発表の方法は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、配信等によるものなど工夫して実施する予定です。

 プログラミング教育を主体的・対話的に行うことで、新学習指導要領の改訂で繰り返し論議された、子供たちの「創造性」を伸ばすことを目指しています。この学びの方法は、学級経営などの子どもと先生との関係の良さを基盤にすることで、子供たちに授業展開の権利を譲渡し、できるだけ思考・行動の制限をなくして、自由度を保証することから、創造的な「発想・ひらめき」が起きるようにすることです。この方法の授業方法は様々です。いろいろな授業を提案していくことで、新学習指導要領の主旨を実現していきます。

【研究イメージ図】

1 プログラミング的思考育成       

2 プログラミング的思考育成から主体的・対話的学び

3 主体的・対話的な学びから創造的な学びへと細胞として成長するイメージ

研究指定

本校は岡崎市教育委員会より、令和元年度から3年間、新学習指導要領に関わるプログラミング教育の研究の委嘱を受けました。以下は研究委嘱の内容です。

・プログラミング学習を有効活用した教科・領域の目標達成

・発達段階に応じた論理的思考力の育成

・個に応じた適切な支援 

授業公開/専門家から助言を受ける研究授業

パナソニック教育財団アドバイザー訪問研究授業

令和2年7月17日(金)に金城学院大学長谷川元洋教授をお招きして2つの研究授業と授業協議会を行いました。

1 6年理科・社会・総合的な学習の時間合科授業「未来の交通システムをつくろう」~micro:bit maqueenを利用したプログラミング学習~

 学習指導要領にある6年理科の電気の利用でのプログラミング学習を明暗のセンサーだけでなく距離センサーによる衝突回避や信号機、街路灯との連動をすることで、交通システムの仕組みを知り、よりよいシステムを考えていく学習です。本時は、micro:bit maqueenと信号機(micro:bit接続)との連動をmake codeを使ってプログラムをつくる学習でした。子供たちは、信号機が青でスタート、黄色で減速、赤で停止などの基本事項と、そのタイミング・時間などを考えて、連動させるプログラムを作成ました。写真はその様子です。

  

2 4年音楽「テーマにあう音の響きにしよう」

題材曲「茶色のこびん」をiPadの標準アプリのGragebandを使って、自分たちで考えた明るさやポップさなどの曲調にアレンジする学習を行いました。Gragebandはさまざまな楽器を選ぶことができ、また打楽器などはリズムを刻めるため、いろいろなアレンジができます。音楽の授業なので、繰り返しを使ったり、A+B+Aなどの組み合わせもできました。写真はその様子です。

  

3 今回の成果と課題

 子どもたちのプログラミング技能は使えば使うほど向上する。プログラミング的思考も同様にトレーングされていく。この技能・思考をどう教科と結び付けた授業とするか、また子どもの操作が早いので、参観する教師は「いま子供たちは何を試行しているのか?」を理解しずらい。子どもの思考の可視化のためワークシートやホワイトボードなどの利用が必要である。またプログラミングの授業の評価の仕方についても工夫するところが分かってきた。写真は協議会の様子です。

これに関わる内容は、パナソニック教育財団ホームページに示してあります。

パナソニック教育財団特別指定校 羽根小学校のページ

研修初年度研究授業公開

令和2年2月14日(金)授業内容 [112KB pdfファイル] 

授業参観対象は、市内小中学校の教員の内の希望者です。申込み方法は、校長会での通知文のとおりとしてください。なお本校保護者の参観はできますので、通常通り来校してください。以下についてご留意ください。

・校内に案内者はいませんので、平面図 [172KB pdfファイル] ・表示などを頼りに移動してください。

・お車で来校の際は、北側入り口から入ってください。ただし駐車台数に限りがあります。いっぱいのときは、つめてください。

・来校者玄関は、南校舎南側にまわっていただくと玄関があります。(本校保護者は児童用玄関からお入りください)

・参観者は、勤務先などで利用している名札などをつけ、所属が分かるようにしてください。(本校保護者は、来校用ストラップ名札をつけてください)

・写真や動画の撮影をしないでください。

延べ参観者数は、100人を超えました。参観ありがとうございました。

中間発表

令和3年度2月12日に、新型コロナウイルス感染症対応のため市内小中学校から1名以下の参加で中間発表を開催しました。

 

 

本校はSTEM教育を発展させたSTREAM教育を進めています。中・高学年の理科授業は専門教諭による授業を実施、全学年でプログラミング学習を進めています。詳細は、研究/研究発表 のページを参照してください。STREAMは次の頭文字です。

Science  Technology  Robotics  Engineering  Art  Music

プログラミング学習    STREAM教育

OSMOcodingを使った算数の授業

〇順次・組合せの概念育成のための算数授業(数と向き)

各学年で4月から随時行っています。特に1年生では、プログラミング的思考のうち、順次処理や組合せの理解ができるように、1学期の始めの時期から取り入れています。

 

ScratchJrを使った図形や物語表現の授業

いろいろな形や図形を利用して動かしたり重ねたりして、図形の特性を理解したり、図形の組合せで図形の描画や性質の理解を進めています。

 

Scratch2.0を使った岡崎市モデル指導案の授業

岡崎市教育委員会では、プログラミング学習対応のモデル指導案を作成しています。これは、全学年全教科の学習単元で利用できるものです。中学年では反復処理、高学年では分岐・条件処理を加えて、プログラミング的思考を育てています。

 

図工・アニメーションの授業

Viscuitを使って自分で書いた絵を、その特性に合わせて動かし、意図した動作や意味のある絵どうしの連携・連動を組み合わせてプログラミング的思考を育成しています。

 

ペイントツールを使って心の花を表現しました。

プログラミンを使ったキャラクターの変身

物語を自分で考え、そのキャラクターと背景をつくり、その状況に合わせてキャラクターを動かしたり変身させたりして、一連の動作で紙芝居を作成しました。

スフィロ社のollieを使った体育授業

自走2輪ロボットollieを走らせ、児童とollieで一緒にシャトルランをします。1年生の児童でもできます。速さと時間の他に、シャトル運動でターンをするときの速さを緩めるタイミングなどを考えながらollieを走らせ、児童が競争します。直線では速いollieもターンがあると児童に負けてしまいます。

micro:bitを使った理科の授業

micro:bitには光センサー、温度センサー、磁力センサーなどいろいろなセンサーが付いています。この機能を使ってプログラムを組み、通信機能も利用して3年生の理科の光と温度や5年生の電磁石の磁力などの学習で定量的な測定器として使っています。maqueenも使った実験も行っています。

 

maicrobit:maueenとmicro:bit信号機を連動させて、赤では停止、青で発信、黄色でゆっくりなどの命令を入れて、条件分けでのプログラムを組む理科の授業を行いました。

 

アーテックロボ2.0を使った磁力計測

 5年理科「電磁石の性質」でアーテックロボを使ってプログラムを組んで磁力を測定しながら、電磁石の磁力を強くする条件を考えました。 

課外学習・特設プログラミング教室

夏休みに希望者対象に、micro:bitとollieを使った教室を開催しました。micro:bitの基本的な伊能を使ったプログライングでは、光センサーを使った「テルミン」を作って、手をかざす距離で音階を変化させることも行いました。ollieを使って四角形のコースを走るプログラムを組み競争しました。

 

プログラミングアカデミー

令和2年2月15日に青山学院大学阿部和広教授、岐阜聖徳学園大学芳賀高洋准教授、名古屋の㈱教育産業、名古屋の㈱教育システム、各務ヶ原市の㈱日本一ソフトウエアなどの協力をいただき、開催しました。はじめに阿部先生からのプログラミング学習や機械学習のミニ講演を聞き、そのあと各ブース(機械学習、ドローン、自走ロボットollie、micro:bit、Scratch、ソフトウエア、SONYMESH)づくり、に分かれてプログラミング学習を行いました。参加者は児童だけで100人近く集まりました。

       

プロジェクションマッピング

放課などにViscuitを利用して廊下に設置したホワイトスクリーンにキャラクターを投影する突然イベントを「たまに」ですが行っています。このイベントを行うと児童が集まりすぎて収拾がつかなくなります。

英語・プログラミングクラブ

令和元年の土曜日と冬休み期間などを利用して、特設の英語クラブとプログラミングクラブを開催しました。これは本校教育であるHANESTREAM(新しい時代に新しい価値を創造できる子の育成)に即したもので児童の能力育成を目指して行ったものです。

 

 

 

映像・スライドづくり

夏休みビデオ教室

夏休み後半に、岡崎市視聴覚ライブラリーンの協力を得て、ビデオ教室を行いました。コンテづくり、ビデオ撮影から編集までのすべてを児童で行いました。計画や準備・手順などから最後の作品完成までのプロセスを実行・活動することで、プログラミング的思考の様々な要素を学ぶことができました。令和元年の作品は、アジア国際子ども映像祭で彦根市長賞に選ばれ、本戦であるあわじ市の全国大会にノミネートされました。

校外学習

レゴランドでのプログラミング体験

3年生は、9月にレゴランドにいき、プログラミングの体験を行ってきました。

 

科学の目を育成する学習

メダカ博士によるメダカの成長授業

 5年生の理科では、専門家を招聘したメダカの授業を行い、科学の目を育てました。模様にきれいな特別なメダカを持ってきていただき、丁寧に説明を受けました。

南極クラス

国立極地研究所・ミサワホームの協力で、4月まで南極観測隊に参加していた方を講師に迎え、南極から考える地球の環境や歴史について学びました。南極の氷もさわり古代の水と空気に触れまることができました。

命のつながり・植物の体のつくり

岡崎学園高校のサイエンス部の生徒さんの協力で、植物の葉のつくりの学習の発展として、葉脈標本づくりを行いました。中学1年の4月に実施される植物の授業につながります。

JAL・気象庁の航空教室

 JALパイロットと気象庁職員とのコラボによる気象の授業を行いました。コックピットから見える景色の動画、世界中の飛行機の位置情報、上空の風速や天気などを学びました。

JALとのZOOM授業

令和2年は新型コロナウイルス対応のために外部から専門家を招いての学習ができませんでした。そこで今回、JALの協力により羽根小学校と羽田空港事務所、アリゾナパイロット訓練校などをつないだ遠隔授業をZOOMを使って行いました。ボーイング777機長と787機長、CA(客室乗務員)との質問をしながらの学習でした。9:35から5年3学級、11:35から6年3学級で行いました。

 

5年生の廊下には飛行機に関わる書籍コーナーがあり事前勉強もしていました。