夏バテ気味な日が続きますが、図書室へ来る生徒の顔は、誰もが生き生きとしています。

 

さて、本日紹介する本は、エウゲーニー・M・ラチョフの「てぶくろ」という絵本です。

初版は1965年に発行されており、世界規模の傑作本です。

 

内容は、いたってシンプルであり、おじいさんが手袋を森に落とし、その小さな手袋で、森の動物たちが譲り合ってみんなで温まるという話です。

 

この話はウクライナの民話であり、ロシア人である作者のエウゲーニーは「近くのウクライナの民話を物語にすることは何も抵抗はなかった」と語ったという。

絵本の絵柄は、ウクライナの伝統の模様が施されており、物語に出てくる動物たちの服装もウクライナの伝統的な民族衣装を着ています。

 

全16ページから伝わってくる「優しさ」や「思いやり」、「共生」や「理解」は、今こそ読み直し、感じ取るべきことではないだろうか。

図書室で子どもたちが笑いながら、色々な本を読む。そんな日常が続くことを祈るばかりです。