梅雨入りが近づき、すっきりしない日が続いています。しかし、図書室を利用する生徒の顔は、笑顔いっぱいです。

 

さて、本日紹介する本は、「かがみの孤城」で有名な辻村深月さんの「すきっていわなきゃだめ?」という絵本です。

 

好きな人と一緒にいることの高揚感や不安感を、シンプルな言葉でまっすぐに描かれています。

タイトルの通り「好き」という気持ちについて、主人公が友達とのかかわりを通じて、考えていくお話です。

伝えることまでが「すき」なのか、また、想うだけでは「すき」ではないのか。でも、確かに私の胸の中にあるこの気持ちは何なのか。

主人公の悩みは、誰しもが1度は感じたであろう、「想いを伝えるまでのもどかしさや迷い」を改めて考えさせてくれる1冊です。

 

ラストの結末から、自分の中にある「すき」に対するステレオタイプに気づかされ、ハッとさせられます。

それぞれの持つ個性を大切にし、「違い」を楽しむ姿勢を忘れないような生活を意識してほしいと願います。