突然の雨や熱さに翻弄される日々が続きます。

雨の日の図書室では、湿気で紙やインクの香りがほのかに漂っています。

 

さて、本日紹介する本は、スタジオジブリでも映画化された角野栄子さんの「魔女の宅急便」を紹介します。

 

本作品の作者は、小さなノーベル賞とも言われる「国際アンデルセン賞」を受賞しており、ジャンルこそ児童文学ではあるが、その内容は広い世代にわたって愛される。

主人公のキキは13歳で魔女修行のために、住み慣れた町から離れ、独り立ちする。パン屋のおソノさんや飛行クラブの少年とんぼなど、様々な人と関わることで、自身の在り方や目指すべき魔女の姿、また魔法の真理について考える。

10代で訪れるであろう、”成長”という名の”試練”が魔女や魔法という形を借りて、ユーモアを交えながら描かれる。生徒にとっては分身でもあるキキの成長を読み進めていくことで、自身の抱えるものとも向き合えるのではないだろうか。

映画では描き切ることができなかった部分がほとんどである。ぜひとも原作を手に取り読んでみてほしい。また、20数年の時を経て、最新刊も発売されました。大人も子供ももう一度、魔女のほうきに、想いをのせてもらうのはどうだろうか。