読書に親しむために
読書に親しむために
読み聞かせの魅力
① 言葉や感性が豊かになる。
② 知的好奇心が満たされる。
③ 読み手と聞き手がふれあい共に本の世界に浸ることができる。
④ 子どもと本の架け橋になる。
読み聞かせるとき、気をつけるとよいこと
[読む前に]
① 声に出して、下読みをする。ゆっくり、はっきり、正確に。
② 読み手のキャラクターにあっているか。声に出して読んでみて伝わりにくい本だと思ったら、潔く避けよう。
③ 表紙・裏表紙・見返し・扉から、もちろん、本文の絵に気をつけてよく見る。
④ 本のカバーや帯は、はずす。新しい本は真ん中から開きくせをつけておく。
[読み聞かせ]
① 子どもたちに本が見えているか?声が聞こえているか?
② 本の持ち方の基本を根石では、次のようにしている。縦書きの本は右手に持ち、左手で本の上をめくる。横書きの本は、左手に持ち右手で本の上をめくる。手や腕が絵を妨げぬように気をつける。本がゆれないよう、上向きにならないように気をつける。
③ 表紙から、題名・作者・絵を描いた人の名前を読む。
④ 表紙と裏表紙の絵が一体になっている本もあるので、その場合は広げて見せる。
⑤ 見開き(その色や柄などにも意味がこめられている)、扉もしっかり見せる。
⑥ ことばと文の流れを大切に、ゆっくりはっきり読む。
⑦ 淡々と読めばよい。が、読み手は心をこめて読む。
⑧ 読み方の工夫をしたければ、声の高低、言葉の速度、口の開き方で変化がつく。
⑨ 絵をよく見せる。(左右の子、後ろの子を意識して)
⑩ めくり方も工夫。ゆっくりだったり、速かったり。
⑪ 間の取り方は大切。文学的、芸術的、教育的センスを働かせて。
⑫ 子どもの表情を見ながら、つぶやきを拾うように読む。(目線は、半分は本、半分は子どもに行くようにする。特に長編を読むとき、本ばかり見ていないように気をつける)
⑬ 歌の場面では、即興的に口ずさんで歌うようにしたい。
⑭ 難語句は学級の子どもたちの能力に合わせ、時には噛み砕いて読み聞かせる。
⑮ 子どもの質問や声にはお話の流れを損なわない程度に答えてよい。
⑯ 読んでいる途中でこちらから質問したり、注意したりしない。
⑰ 絵本の場合は、裏表紙まで見せて終わる。
⑱ 読み終わった後の余韻を大切に。先生はしゃべらない。「どうでしたか」と聞く程度。
⑲ 感想を聞くときは、子どもの言葉を大切にする。子どもの感想を先生の言葉で言い換えない。
[いろいろな読書指導の方法]
① エプロンシアター、パネルシアター(別記)で語り聞かせ。
▼エプロンシアター |
② 登場人物の人形やペープサートを使う。
▼ペープサート例 |
③ 科学読み物で本の一例を実演する。
④ 語り。昔話や民話
⑤ 読ませ聞かせ(そのための本が図書室にある)
⑥ 体を動かす本(『もこもこもこ』など)
⑦ 言葉あそびの本
⑧ 本の紹介
・ 読書紹介 ・ブックトーク ・子どもによる本の紹介 ・ニュースキャスター方式
⑨ 読後の方法
▼ブックトーク形式 |
・ 感想発表
・ 感想書き
・ 話し合い(座席表を使って、カードに書いて)
・ 続き話(一枚絵本、続きの話)
・ 作者の発想をまねて(作品作り、絵本作り)
・ 作者に手紙
・ 科学もので、出て来た実験を体験する(『しゃぼんだま』)
⑩ その他 新しい方法にぜひチャレンジしてください
子どもための本選び
① 読み手が「子どもたちに読んでやり、共感したい」と思う本。
① 子どもたちが「読んでほしい」と思う本。
② ストーリーのはっきりした本。昔話、民話、伝説、神話。
③ ナンセンス・ユーモア・言葉遊びの本
④ 心に響く本
⑤ 冒険の本
⑥ ファンタジー
⑧ 自然・科学・ドキュメンタリー・伝記
読書の森~精選の900冊~
根石の読書の財産。過去に実践し、読み聞かせに適していると認められた本が集められている。一つの学級だけでなく2クラス以上で実践し、その学年にふさわしいと認められた本なので、特別な場合を除いて、2年生が「読書の森」の3年生の本を扱うことはしない。
古くても、よい本はよい。
本年度実践した本も、学年で検討して4~5冊は新しく「読書の森」に加えたい。