教育実践の概要
教育実践の内容
豊かな心つくり
-目指す子供像-「友達や自然を大切にし、思いやりのある子」
① 栽培活動を通した自然とのふれあい(稲・野菜周年栽培)
② 意見交換による考えの深める人とのふれあい
(新聞記事の感想ノート・手話など、コミニケーションを図る技能の向上)
③ 県立岡崎聾学校との交流(合同授業・行事の共有)
たくましいからだつくり
-目指す子供像-「自分の体は自分で守りつくることができる子」
① 意欲化を図るがんばりタイム(子供とつくる鍛える運動)
② 調整力やバランス感覚を磨く運動の継続(一輪車・落ち葉スキー)
③ ライフスキルを目指す保健指導・保健学習
学ぶ力つくり
-目指す子供像-「自分で課題を見つけ、目標に向かって粘り強く取り組む子」
① 地域の自然を学習の素材とした手作り学習
(ふれあいウオッチング→課題発見→課題解決→表現活動→対話・交流)
② 個人の考えを生かす問題解決学習
(体験学習を基盤にした横断的弾力的な教科学習)
③ 学校図書館・パソコン室の活用
(斉藤文庫による読書指導・学習支援ソフトの利用)
④ 三つの柱の内容を総合的な学習のカリキュラムとして整備した。
教育実践の特色
本校の伝統ある活動には、落ち葉スキーが縁となって始められた県立岡崎聾学校との交流がある。既に、親子共々二世代にわたっての実践で昨年度20周年を迎えた。本校の子供たちが、温和で誠実な心を受け継いできた成果の根元には、難しい心の問題を超越してきた交流授業が担っている。
また、地域の自然を生かし40余年も引き継がれてきた落ち葉スキーや、豊かな自然を活用し子供に生きる力を授けようとした手作り学習は、12年目の取り組みとなった。これは総合的な学習の一つとして、一昨年から手作り単元という名称から手作り学習と変えたが、総合学習を先取りしてきた本校独自の研究である。
教育実践のこれまでの取り組み
平成7年度より始めた健康教育は一昨年にてその推進校を終えることになったが、「豊かな心つくり-岡崎聾学校との交流」・「たくましいからだつくり-落ち葉スキー」・「学ぶ力つくり-手作り学習」と、主題に迫る三つの大きな柱立てをもとに、そこに共通する子供の姿を、輝く瞳と健やかな体を持つ子と定め、特色ある活動をあらゆる教育活動の場で具現できるような研究実践に取り組んできた。その結果、健康教育の主旨は受け継がれ、子供たちの輝く瞳は、外面だけでなく、内面の輝きと健やかな体の成長と相まって見出されるように、授業をはじめ学校教育全体にわたって表われている。
例えば、「豊かな心つくり」では、岡崎聾学校の子供たちと心のバリアを取り除くために、指文字、キューサイン、手話ができるように挑戦している。そして、昨年度は山の学習がより主体的な活動になるよう、山の学習事前交流と称して学級会を開き、その話し合いをもとに両校が混成の班を作り二泊三日の共同生活をしたり、同じ学年が合同で教科の学習をするといった、交流の深まりを感得している。また、「たくましいからだつくり」では、落ち葉スキーはもとより、全校の子供に一人一台の一輪車を与え、体力作りに一役買っている。「学ぶ力つくり」では、地域の自然を観察する「ふれあいウオッチング」に始まり、そこから自分の課題を見出し「手作り学習」(作詞・作曲・絵本・図鑑など)にまで発展させ、最後までやり遂げる成就感を味わわせている。そして、保健学習・保健指導ではライフスキルの形成を目指したロールプレーイングの実践に力をおき進めてきた。