読み聞かせ心得12ヶ条

 

第1条 子どもたちに、「本が見えますか」「声が聞こえますか」と確認する

    (死角がないかを確かめましょう。読み聞かせの隊形を決めておくことをおすすめします。)

 

第2条 表紙の絵や見開きの扉も、しっかりと見せる。

    (絵や色や柄などにも意味が混められています。子どもが、よくその意味を見つけます。)

 

第3条 はっきりとした声で、表情豊かに、語るように読む。

     (速く読むことは禁物。読む速さは、通常の1.5倍の時間をかけることが目安です。)

 

第4条 子どもの表情を見ながら、つぶやきを拾うように読む。

     (目線の半分は本、半分は子どもに向ける。特に長編を読むときには、本ばかりを見ないようにする。)

 

第5条 内容や場面にあった調子を工夫し、むやみに強調しないで読む。

     (声の高低や強調、読む速さや口調を変えることで工夫することができます。)

 

第6条 間の取り方をよく考えてよく読む。意味のかたまりは、一息に読む。

     (間の取り方は、特に重要な要素です。事前に読んでおくことが必要です。)

 

第7条 難しい語句は、子どもの能力に合わせて、かみくだいた説明をしながら読む。

     (説明に時間をかけないことがこつです。事前の読みの中で難解語句をチェックしておきましょう。)

 

第8条 歌の場面では、即興的に口ずさんで歌うように読む。

     (教師が登場人物になりきることが大事です。読み手が本の世界に入れば、子どもも入ってきます。)

 

第9条 さし絵のある本は、絵をよく見せながら読む。

     (絵を見せる場合は、端にいる子や後ろにいる子にも見えるように、本をゆっくりと回します。)

 

第10条 子どもの質問や声には、話の流れが損なわない程度の反応をしながら読む。

     (話の流れを損なう質問や声は聞き流します。読みの途中で、子どもに問いかけることもしません。)

 

第11条 読み終わったあとの余韻を大切にする。

     (読み終わった後は裏表紙を見せ、しばらくの間を取ってから感想発表をするとよいでしょう。)

 

第12条 感想は共感的に受け止める。そこから子どもの思いをとらえるようにする。

     (教師は、安易に、子どもの感想を教師の言葉で言い換えないように心がけています。)